ブログ一覧

「わんぱくまつり」を楽しみました!

 11/16、「わんぱくまつり」を楽しみました。このお祭りは本園独自の取り組みで「作ること(製作・工作)」をテーマにした行事です。本園の子どもたちは日々「作ること」を楽しんでいますから、それをプロジェクト化する中で、全園の行事活動へと発展させたわけです。
 祭り当日に向け、5歳児は木工に取り組みました。今年は「アイドルステージ」というテーマで、舞台を真ん中に置き、チケット売り場とペンライト売り場を作りました。祭り当日は、豚汁づくりを行い、それぞれの売り場で3・4歳児にふるまってくれました。
 また、3・4歳児はお神輿づくりに挑戦。4歳児は「パトカー」と「アイスクリームカー」、3歳児はカラフルな色と、月と星をデザインしたステキなお神輿を作りました。祭り当日は元気にかつぎ、披露してくれました。
 さらに、祭り当日は親子での製作活動も楽しみました。5歳児は主にお父さんと木工製作、3・4歳児は主にお母さんと空き箱製作を楽しみました。親子製作の間、5歳児のお母さん方は手芸で当番バッチ、3・4歳児のお父さん方は木工でベンチを作って下さいました。それぞれ、生活・遊びの中で使えるものです。
 こうして「作ること」を改めて楽しんだ子どもたち。園内はもちろんのこと、家庭でも身近な素材を活用し、いろいろなものを作っていくことでしょう。楽しみですね!!

2024年11月18日

おいもほりに行ってきました!

 雨で順延となっていた「おいもほり」でしたが、11月5日、無事、実施することができました。
 場所は矢川駅南口から歩いて20分ほどのSさんの畑。園から西国立駅まで歩き、南武線に1駅乗車し、出かけたわけです。電車でのお出かけでしたので、3歳児はお留守番。その分、5歳児と4歳児が3歳児の分まで頑張って掘ってくれました。
 結果、268個も大きく、おいしそうなサツマイモ(品種は「紅はるか」)が収穫できました。60株で268個ですから、1株4~5個は採れたわけです。Sさんによれば「暑さで収穫量が心配でしたが、まずまずです」とのこと。さて、お家でどんな料理に変身するのか、楽しみですね。
 そうそう、園にも少し残してあります。しばらく干し、甘さが増した頃に、焼き芋を楽しみたいと思います。
2024年11月09日

全園児で遠足に行きました!

 10/25、都立野川公園(三鷹市大沢)に全園児で遠足に行きました。心配していた雨も早朝にはあがりました。みんなでつくったテルテル坊主が願いをかなえてくれたようです。雲がお日様をさえぎってくれたことで、暑さを感じることもありませんでした。
 公園に到着し、トイレを済ませた後、さっそく広々、そして緑豊かな公園内の散策を始めました。初めての3歳児は5歳児が手をつなぎ、上手にリードしてくれましたよ。
 いこいの広場を抜け、欅橋を渡って北地区に行ったところで、記念撮影をしました。その後は、クラス別に分かれて遊びました。ドングリあつめ、山すべりなど、日頃、出会うことの少ない豊かな自然を相手に楽しい遊びを繰り広げていきました。
 そうそう、5歳児は北地区から野川を越え、自然観察園エリアまで足を伸ばしました。そして、再び北地区に戻ると、あらかじめ用意したマップをもとに「エノキ」「イイギリ」「10ガツザクラ」など、7本の大きな木探しに挑戦。「ヒマラヤスギ」を「ヒラヤマスギ」と楽しい言い間違えもありましたが、全グループが7種の大木を無事、発見。クリアした印として、マップにシールを貼ってもらいました。自慢げな表情が印象的でした。
 チャンスがあれば、今度はご家族で野川公園に出かけてみるといいですね。きっと、子どもたちが楽しく案内してくれるはずですよ。
2024年10月28日

71回目だけど13回目でもある運動会

 本園の運動会は、今年で71回目を迎えました。
 ただ、子どもたちの中では「13回目のうんどうかい」となっていました。どうしてって・・・??
 それは、日々、子どもたちが体を動かす遊び、また、競う遊びを楽しんできたからです。特に運動会を体験している5歳児を中心に、お泊まり保育が終わった頃から「今日もうんどうかいをしよう!」との意欲が高まっていきました。そして、いよいよお父さんやお母さんたちにも来てほしい日を園長に相談にきた際「10月12日」に決めたところ、その日が「13回目」となったわけです。ですから、今年の子どもたちにとっては「13回目のうんどうかい」だったわけです。
 このように本園の運動会は、教師が種目を決め、当日に向け、毎日訓練していく、というやり方はしていません。日々楽しんでいる遊びを子どもと一緒に考え、種目化していくことを大切にしています。今年のプログラムも、こうしてできあがったわけです。
 もちろん、教師側にも計画はあります。ただ、その計画は大変、柔軟なものです。主人公は子どもであり、その子どもたちが自分で考え、やりたいことを実現していくことが成長のカギとなるわけですから、当然の保育姿勢と言えるでしょう。
 本園の保育を「自由のようだけど、ほったらかしでは・・・」「遊びを大切にと言いながら、遊び道具などを制限しているのでは・・・」などと捉える方もいらっしゃるようです。
 でも、放任では子ども主体の運動会は実現しません。また、遊び環境や条件を保育の意図に応じて変化させなければ、興味・関心の集約もはかれません。この辺は、大変微妙、かつ難しい保育の極意です。ご不安、ご心配な点があれば、ぜひ、教師に尋ねてくださいね。
2024年10月14日

3歳から4歳へ 1年後の成長

 1年前のブログ『ウソコとホンコ』を覚えていらっしゃるでしょうか?9月の誕生会で教師劇『とんぼのうんどうかい』で調子にのって悪役のギャングコウモリを演じたところ、3歳児のAちゃんを怖がらせ、泣かせてしまったという話です。
 実は今年の9月の誕生会でも再演したのです。運動会の直前期ということもあり、『とんぼのうんどうかい』はグッドタイミングの演目ですからね・・・。
 では、4歳児となったAちゃんはどうしたでしょうか?
 まず『とんぼのうんどうかい』の劇が始まると聞いたところで、保育者の膝の上に「避難」しました。ただ、劇はしっかり見ていました。去年は保育者の胸に顔をうずめ、泣いていたのとは大違いです。そして、最後に悪役のギャングコウモリがトンボたちに退治された時は大喜びしていました。
 そして劇が終わり、私と目が合うと、Aちゃんはニコッと笑ってもくれました。「おもしろかったぞ!」と言ってくれたように感じました。
 どうやら、ウソっこと本当のこと、つまり「虚と実」の区別がつくようになったわけです。ちょっと怖さも残るけど、これはお話の世界だから大丈夫、といったところでしょうか。本当に1年の成長は大きく、そして素晴らしいものですね。今後も期待大です!
2024年09月28日

今年も「お泊まり会」に挑戦!

 9月10日~11日、コロナ禍が明け、昨年度から復活した「お泊まり会」に年長5歳児が挑戦しました。
 本園の「お泊まり会」は外部の公共施設に宿泊するのではなく、園内で行います。毎日、使い慣れた場だからこそ、子どもたちも自分たちの力で生活を自主的、自発的に進めることができます。「お泊まり会」は一晩ではありますが、親元を離れ、自立的な生活態度と自信を養う機会ですから、その目的を達成するためには園内が一番、というわけです。
 さて、今年の年長5歳児は「お泊まり会」を「よるの みどり わくわくかい」とネーミングした上で、クラス担任と一緒にチャレンジしたいことをあげ、スケジュール化していきました。
 そう言えば、「お泊まり会」自体をやりたいことも自分たちで考え、園長である私に相談に来ていましたね・・・。もちろん、保育者側も予定はしていましたが、本園は「お泊まり会」に限らず、活動や行事を「子どもに下ろす」ことはせず、子どもが興味・関心を高める中で展開していきます。
 幼児教育は小学校から本格的に学習する知識や技術を先取りすることではなく、「意欲」を育てる時期です。こうした「内面の育ち」を育むことが幼児教育の本質と言えるでしょう。今後も生きる力・学ぶ力の基礎となる「自分で考え、決め、行っている」という実感を大切にしていきたいと思います。
 なお、インスタグラムに「お泊まり会」のダイジェスト写真をアップしておきました。あわせて、ご覧ください。
2024年09月26日

地面もキャンバス

 よく晴れた日、3歳児が園庭にジョーロで水をまき始めました。砂場でのドロンコ遊びの延長戦、といったところでしょうか。砂より土の方がピチャピチャ、ネチャネチャがより楽しめますからね~。
 そんな中、Aちゃんがドロをたたき、水分が抜けた部分を集め始めました。時に両手、時に片手でさわるうち、ドロはこんもりし、形も丸くなりました。すると、Aちゃんは小枝を拾い集め、丸くなったドロに刺していきました。どうやら「ケーキ」をイメージしているようです。
 製作や絵画活動というと、室内でイスに座って取り組む、とイメージしがちですが、小さい子どもたちの表現活動はそんなに狭いものではありませんよね・・・。
 「地面だってキャンバスだ!」
 改めてそんなことに気づかされた姿でした。
 その後Bくんがやってきて、ドロに小枝を刺し始めました。AちゃんはBくんを拒絶せず、一緒に小枝刺しを楽しんでいきました。ケーキの飾り付けを共鳴しあっているのでしょう。
 小さい子どもたちを見ていると「入れて」と言わず、他者の遊びにかかわる姿に出会います。トラブルになるケースもありますが、波長が合うと一緒に遊び出します。3歳児はそんな体験を少しずつ積み重ねながら、遊びの幅を広げたり、気の合う友だちに出会っていくのでしょう。そんなことにも気づかされた遊びでした。
2024年07月09日

何でもなれるごっこ遊び

 「ごっこ遊び」は幼児期において「遊びの王様」と言われるほど、この時期を代表する遊びです。憧れの存在を見つけ、なりきって遊ぶことは楽しいですからね・・・。
 この日は3歳児のAちゃんとBちゃんが動物のぬいぐるみをだっこして遊び出しました。きっと「動物のお母さん」になっているのでしょう。AちゃんもBちゃんも、お母さんのことが大好きですからね~!
 大型積み木を並べ、ベットを作ると、ぬいぐるみたちを丁寧に寝かしつけていました。ままごとコーナーに行き、おいしい料理も作っていました。
 そんな姿を見て、Cちゃんも仲間入りしました。楽しい遊びは友だちの輪も広げるんですね~。(この遊びの展開を公式インスタグラムにアップしておきました。あわせて、ご覧下さい)
 さあ、次はどんな存在をイメージし、ごっこ遊びを繰り広げてくれるのでしょう。楽しみです!!
2024年06月28日

5歳児の刺激を受けて

 本園はタテ割保育(異年齢クラス)を行っているわけではありませんが、日常的に3歳児・4歳児・5歳児が関わり合いながら、生活や遊びを進めています。
 最近では年中4歳児もも組の子どもたちが、年長5歳児みどり組のお店やごっこに刺激を受けているようです。
 年長組のお店やさんで買ってきたものを遊びに生かすことはもちろんのこと、自分たちでも作ることを楽しみ、新しいオモチャを生み出しています。きっと「年長さんみたいに作ってみたい!」という気持ちがいっぱいなのでしょう。こうした「意欲」こそ、成長の原動力になりますよね。年長さんを「良きモデル」に、これからもいろいろなことにチャレンジしてほしいですね。
 ただ、4歳児ですから、イメージはあるものの、作り方の見通しが持てないケースも見られます。そんな時は担任が上手にフォローし、子どもたちのイメージを具現化していきます。さて、次はどんなものを作るのやら・・・。楽しみにしたいものです。
2024年06月22日

「不易」と「流行」

 「いつまでも変わらないもの、また、そのさま」を「不易」。「変化し続けるもの。また、そのさま」を「流行」と言います。
 俳諧の世界で俳句の本質を表すものとして使われていた「不易と流行」は、今日では芸術やビジネス、そして教育の世界でも用いられています。意味するところは、変わらず大事にすべきものと、時代に応じて変化していくべきことのバランスを取ることが大切、ということです。
 先日、5歳児のAちゃんが日中にもかかわらず、月が見えることに気がつきました。そして、どこに移動しても月が自分についてくることに大喜びしていました。Bちゃんも呼応し、二人であちこち歩きながら確かめていました。
 近年、ほとんど見かけなくなった姿だけに、私も懐かしさを感じました。都会では空を見上げることも少なくなりましたし、お月様に感情移入する姿も減っていますからね・・・。それだけに、自然と友だちのように遊ぶ姿に癒やされた気分になりました。いつの時代であっても、幼児にはこうした感性が見られるのですね・・・。
 一方、同じく5歳児のCくんとDくんが「写真を撮ってあげる」と、私のところに来てくれたことがありました。見ると、手作りのオモチャを首から提げていますが、それは、どうみてもスマホです。

 私「エッ?でもカメラないじゃない!」
 思わず、そう口にした私でしたが、CくんとDくんは気にすることなく、スマホを私に向け、写真を撮るフリを楽しんでいました。

 そうなんですね・・・。今時、写真はスマホで撮るんですよね。「写真の撮影=写真機(カメラ)」とイメージしていた私はまさに時代遅れ。今の時代を生きる子どもたちがふれているものへのイマジネーションが足りませんでした。子どもたちの興味・関心を把握し、適切な対応をしていくためには、自分の古くさいイメージを捨てる必要もありそうです。以上、「不易と流行」の大切さを気づかせてくれた5歳児の姿でした。




2024年06月15日

巣立ちに向けて・・・

 「ママは門まででいい!」
 お母さんと一緒に登園してきた4歳児のAちゃんが珍しく大きな声で言いました。
 登園時、いつもは保育室までお母さんについてきてもらうのに、今日は正門を入ったところで付き添いを断るとは・・・。正門で交通整理をしていた私も正直びっくりしました。
 登園に前向きになれず、親との別れを泣いて拒む姿は悩ましいところですが、逆の姿もお母さんとしては戸惑われるのではないでしょうか。もしかすると、あっさりしすぎていて、ちょっと寂しさも感じられるかもしれませんね。
 でも、Aちゃんがお母さんの付き添いを強く断ったのには理由がありました。
 実は、正門に到着する間、クラスメートのBちゃんと出会い、一緒にお部屋まで自分たちだけで行きたかったのです。
 ちなみに、Bちゃんは登園時、お母さんに抱っこされたまま、お部屋に向かうことも多かったお子さんです。そのBちゃんもAちゃんとお部屋に行くことを望み、お母さんをふり返ることなく、意気揚々とAちゃんと手をつないで部屋に向かっていきました。その姿に、Bちゃんのお母さんもとても驚いていました。
 二人はその後も仲良く遊び、帰りの会では隣同士でイスに座っていました。もちろん、これからも山あり谷ありでしょう。でも、確実に親から巣立ち、子ども同士の世界に喜びや楽しさを見つけているようです。
 幼児教育の世界では、子どもが親からどう離れ、自立していくかがしばしば課題になりますが、それ以上に親がわが子から上手に離れる方が大切なのかもしれません。まさに「親離れ」よりも「子離れ」が大切になるということでしょう。AちゃんとBちゃんの姿から、改めて、そんなことを考えさせられました。
2024年06月14日

年長5歳児、お店やさんを準備中!

 本園では製作活動も大切にしています。
 とは言え、業者が市販する教材化された物を手順に沿って作る、という活動は行っていません。身近な空き箱などを使い、子どもたちがイメージしたものを思い思いに作っていくことが中心です。言わば「空き箱製作」、あるいは「ガラクタ工作」などと呼ばれる活動ですね。
 ただ、子どもたちは「ガラクタ」を作っているわけではなく、自分たちが作りたい物、また遊びに使える物を考え、製作していきます。
 なかでも、年長5歳児になると「本物らしさ」を求め、それにふさわしい素材を見つけ、工夫していきます。今、年長さんはそんな製作活動を、もうひとつ大好きな遊びであるごっこ遊び、具体的には「お店やごっこ」につなげ、活動を進めています。「お菓子屋」「カバン屋」「ヨドバシカメラ」「スシロー」とネーミングした4つのお店が現在、準備中。商品づくりが整った後は、お店の看板やお金も用意していくようです。今から、開店が楽しみですね!
2024年06月10日

子どもの感性と感情移入

 毎月の誕生会ですっかり恒例となっている教師劇。5月は『3びきのこぶた』を披露しました。
 ところで、教師劇といえば、以前のブログ「ウソコとホンコ」(2023.10.1)で紹介したように、3歳児など幼児期前半では「虚」と「実」が大人ほど区別がつかず、「怖い」と感じたお話=劇では涙が止まらないケースも見られます。今月の教師劇『3びきのこぶた』ではオオカミが出てきますから、ちょっと心配していました。
 しかし、今回は職員が気をつかったのか、私はオオカミ役ではなく、こぶたの長兄役でした。(いつも悪役を調子にのって演じすぎるので首になったのかな・・・??)
 お陰様で・・・と言って良いのか、昨年、私の悪役を怖がっていたAちゃんも、ちょっと心配ぎみではあったものの、泣くことなく、最後まで見てくれました。感想を聞くと「楽しかったよ」とも言ってくれました。4歳児としての成長を感じますね。
 そうした中、同じ4歳児のBくんが私のところに一人でやってきて、こんなことを言い出しました。
B「オオカミと近いよ」
私「エッ?どういうこと?」
B「あれじゃあ、オオカミに食べられるって・・・、だから、こぶたはオオカミからもっと離れて逃げなくっちゃだめなの!」
 指を立て、真剣に話す姿からすると、私に「助言」「忠告」をしてくれたようです。
 確かに、劇では「ワラの家」を吹き飛ばされた後、演じるスペースも限られていたため、こぶたの長兄役である私は、壊れた「ワラの家」の周りを逃げ回る程度でした。Bくんはそれがオオカミと近すぎて、すぐにつかまって食べられてしまう。だから、もっと離れて逃げなければダメ、と言いたかったわけです。「演じ方を直せ」と言うより、「こぶたを助けたい」という思いからの発言のようでした。
 4歳児頃になれば、先にも述べたように「虚」と「実」の区別がつくなど、3歳児らしさを脱皮しつつある姿は見られます。
 ただ、それだけで子どもの育ちが語りきれるかと言うと、そうでもないようです。
 何歳になっても、その子が持つ感性には変わらぬ面もあるようです。自分が関心を持つ事柄に感情移入していく姿もそのひとつでしょう。こうした「個性」が、時に「年齢的な発達の特徴」を超えて表されることは意外に多いもの。「○○歳だから」というよりも、「○○くんだから」という視点から関わってあげることが大切なのですね。Bくんが真剣に「助言」「忠告」をしてくれた姿を見て、改めて、そんなことを考えさせられました。
 エッ?その後、どうしたかって・・・? 
 もちろん、Bくんの意図をくみ「わかった!今度、気をつけるね」と答えました。Bくんも納得、いや安心してくれたようで、私の返事を聞き、ニコッとした後、お昼ごはんのため、自分のお部屋に帰っていきました。
2024年05月31日

「ドロンコまつり」だ!!

 梅雨入り前にもかかわらず、今年はよく雨が降りますね~。子どもたちも外遊びができず、ちょっと残念そうです。
 ですから、晴れた日には雨の日の分を取り戻すかのように、ダイナミックな外遊びが展開されます。
 なかでも、4月に入園したばかりの3歳児に人気なのは砂場遊び。
 サラサラの砂の感触を楽しむより、ジョーロやバケツで水をたっぷり注入し、ドロドロ、ネチャネチャを楽しんでいます。裸足も気持ちがいいようです。泥だらけになった服の洗濯は大変でしょうが、しばらくは、開放感あふれるこうした遊びを見守ってほしいと思います。
 ただ、子どもによっては湿った砂をカップで型抜きし、様々な見立ても楽しんでいます。三角のジョウゴに詰めるとアイスにもなるようです。大胆さばかりが目立つドロンコ遊びですが、こんな繊細な遊び方もあるんですよね~。やはり、一人一人の遊び方の違いを丁寧に読み取っていかねばなりませんね。
 さて、今度の晴れの日はどんな遊びが見られるのでしょう。今から楽しみですね。
2024年05月22日

幼稚園フェアに出展しました

 5/18(土)、矢川プラスにて開催された国立市主催の「幼稚園フェア」に参加しました。
 土曜の午前中ということもあり、来年、入園を考えている保護者の方々が多数、ご来場くださいました。
 “ブログ、読んでいます”
 そんな声をかけてくださる方もいらして、私もうれしくなりました。「遊びを中心とした保育」にご共感いただける方もいらっしゃいました。
 ただ、園バスがないことをお伝えすると、入園に前向きになれない方もいらっしゃるようです。確かに、雨の日、風の日を考えると、遠方から自転車で通園されるのは大変ですよね・・・。
 また、入園を機に働き始めたい方にとって、給食がなく、預かり保育の時間帯も少し短い本園は選びにくいようです。そうした方々のお気持ちもよくわかります。
 “保育の質で勝負したい!”
 そんな思いを大切にしながらも、保護者支援の取り組みも充実させていかねばならないと感じました。
 次回の「幼稚園フェア」は6/8(土)です。詳しくは「新着ニュース」でご確認ください。お待ちしています。
2024年05月18日

泣くもんか!

 植木の剪定をしていると、3歳児のAくんが、一人で板登りに挑戦し始めた姿が目にとまりました。
 ただ、なかなかうまくいきません。
 ロープを握り、足をかけるもの、どうしても足が滑ってしまいます。
 “手助けしようかな・・・”
 そんな思いもよぎりましたが、Aくんが私に助けを求めているわけではありません。ですから、剪定作業をしながら、しばらく見守ることにしました。
 そんな中、Aくんが勢いあまって、転んでしまいました。ケガはなさそうでしたが、力強く登り始めた分、滑り落ちた際はきっと膝などが痛かったはずです。
 思わず、“大丈夫?!”と助けにいきそうになりましたが、その瞬間、Aくんと目が合いました。Aくんの目は痛さをこらえつつ、まだ頑張りたい!と言っているようでした。
 だからでしょう。Aくんは自分で目をこすり(たぶん、にじんだ涙をぬぐったのでしょう)、また板登りに挑戦し始めました。もし、私が声をかけていたら、どうなっていたのでしょう・・・。
 子どもが小さいほど、大人は守ったり、助けてあげることが大切な役目になります。ただ「小さな親切」が「大きなお世話」になることもあるようです。Aくんの頑張りをみながら、そんなことを考えさせられました。
 その後ですか・・・?
 残念ながら、その日は登り切ることはできませんでした。現実の生活はドラマのようにはいきませんよね・・・。
 でも、後日、ちょっとした手助けで上まで登れたんですよ。これからも、何度も失敗を重ねながら、いろいろなものに挑戦していくことでしょう。あたたかく、見守ってあげたいと思います。
2024年05月17日

畑で野菜を育てよう!

 進級し、年中組となった子どもたちが、年長組の畑活動に刺激を受け「自分たちも野菜を育てよう!」と考えたようです。私のところに勇んでやってきて「種を買いに行きたい!」と猛アピール。聞くと、いろいろ育てたい野菜があるようです。
 「野菜食べられるの?」
 ちょっと、いじわるな質問をしてみると、
 A「大丈夫!自分たちで育てるから、おいしいもん!」
  B「だから、食べられるの!」
 頼もしい答えがかえってきました。
 それでは・・・とお金を用意すると、さっそく近くの店まで全員で買い物に出かけていきました。
 選んだ野菜はミニトマトやキュウリ、オクラなど。イチゴにも興味があったようで、苗まで調達してきました。早く食べたいのはヤマヤマでしょうが、実が熟すまで待つことが大切、と気がついた様子。担任にお願いし、注意書きの看板も立てていました。
 連日、ジョーロでの水やりも熱心に取り組んでいます。“ちょっと、お水をかけすぎでは・・・”と思うこともしばしばですが、そこはまだ4歳児。しばらくは、意欲的に野菜をお世話する姿を見守りたいと思います。


2024年05月10日

行動範囲を広げる3歳児

 4月下旬、新入園の3歳児の遊びに少しずつ変化が見られるようになりました。園生活にずいぶん慣れてきた、ということでしょう。
 もちろん、まだまだ既製のオモチャや、ブランコなどの固定遊具で遊ぶ姿も見られます。ただ、それだけではなく、身近な素材で遊び道具を作り、イメージした遊びを自分たちで展開し始める姿も見られます。
 例えば、保育者に手伝ってもらいながら、空きカップに手提げをつけたり、トイレットペーパーを2つつなげて望遠鏡を作り始めました。どうやら、探検遊びをイメージしているようです。
 これらを手にした子どもたちは、今まで行ったことがない場所に足を伸ばし、花や葉っぱ、虫などを拾い集めていました。タンポポの綿毛を見つけた時はフーフーしていました。こんなふうに、自分たちで行動範囲を広げ、遊びを見つけていく姿は頼もしく感じます。
 まだまだ保育者の後について遊ぶ姿も見られますが、これから、こうした姿が少しずつ増えていくことでしょう。期待したいものです!


2024年05月02日

お誕生会に5歳児が3歳児をエスコート

 本園のお誕生会はクラス別ではなく、ホールに全園児が集まり、行います。お誕生児の保護者の方にもご参加いただき、にぎやかな雰囲気の中で毎月、お誕生日の友だちをお祝いしています。
 誕生日の歌を全員で合唱した後、お祝いの冠をつけたお誕生児の紹介やインタビュー、クラスメートが作ったプレゼント渡し、教師劇など、内容も盛りだくさんです。
 そうそう、ご参加いただいている保護者の中から、お一人の方にお子さんが生まれたときの様子などもご紹介いただいています。毎回、ドラマチックなお話が伺え、子どもたちも心が動かされているようです。
 ただ、4月のお誕生会は新入園の3歳児にとっては初めての体験。ホールに移動することひとつとっても、戸惑うことばかりです。そこで、入園式以降、なにかと3歳児のお世話をしてくれている年長5歳児がホールへの移動をエスコートしてくれました。しっかり手をつなぎ、3歳児の歩くペースに寄り添う姿は本当に立派です。3歳児も2年後には、こうした成長を見せてくれることでしょう。楽しみにしたいものです。
2024年04月26日

大型積み木でイメージを広げています

 3歳新入園のAくんとBくんは互いに波長が合うようで、興味を持つ遊びも重なります。
 この日は、手のひらサイズの動物の形をした木製のオモチャを収める「動物のお家」を大型積み木で作り始めました。
 大型積み木を積み上げことで、イメージもさらに広がったようで、「動物のお家」の中にエレベーターも作りました。ダイナミック、かつ繊細な見立てを駆使して遊んでいるようです。いわゆる「構成遊び」の楽しさを満喫しているようです。
 ただ、二人の遊び方を見ていると、協力している遊んでいる・・・という感じではありません。言葉のやりとりもほとんどなく、それぞれが別々のイメージで遊んでいるようです。
 そうなんですよね・・・。仲良くなったとは言え、3歳児の遊び方はまだまだマイペース。ですから「3歳児は一人遊びが主流」と言われるわけです。AくんとBくんの姿は典型例と言えるでしょう。
 入園すると、一日も早く「友だちを作ってほしい」「友だちと仲良く一緒に遊んでほしい」と願うものです。お気持ちはわかりますが、そこに至るには時間がかかります。あわてず、急がず、それぞれのお子さんのペースを大切にしてあげましょう!よろしくお願いいたします。

2024年04月24日

「こいのぼり」があがりました!

 4月も半ばとなり、入園・進級の子どもたちもずいぶん落ち着いてきました。
 そこで、園庭にこいのぼりをあげる作業を始めました。地面に打ち込んだ杭に、矢車をつけた竿を立ち上げ、ロープを張って竿となるポールを支えれば完成です。
 作業の途中、子どもたちも興味津々で「それな~に?」「どうやって作るの?」など、盛んに質問してきました。そこで「手伝いた~い!」という4・5歳の子どもたちに、ポールをつなぐネジを持ってもらったり、ロープを持ってもらいました。
 「小さい子どもの手伝いなんて、足手まといなだけ・・・」
 そんな方もいるかもしれませんが、小さい子どもも結構、役に立つものです。(もちろん、ケガには十分に注意しつつですが)
 「私たち、遊んでるんじゃないからね!」
 作業を見に来た友だちに自慢げにアピールする姿にも、「役に立ちたい!」という思いを感じました。大人が真剣に作業をしている姿を感じとっているからでしょうね。とても立派に見えました。
 完成した竿にこいのぼりをあげると、新緑と青空を背景に、こいのぼりも気持ちよく泳ぎ始めました。これを刺激に「今度は自分たちも大きなこいのぼりを作りたいね!」とイメージを広げてくれることでしょう。楽しみにしたいですね。
2024年04月19日

木陰でランチ

 先週「お花見をしよう!」と相談していたものの、雨のため、見送っていた年中4歳児組。
 今日はちょうどよい気温で、雨の心配もないないことから、山桜や柿、梅の木などが生い茂る木陰でお弁当を食べました。
 担任と一緒にテーブルと椅子を準備し、園庭で食べたランチは格別だった様子。同じ食事でも、シチュエーションが変わると味わいも変わりますからね~。特に戸外は開放感も味わえます。
 木陰で大好きな先生やお友だちと一緒に食べる楽しさを味わった子どもたちですから、今後は園を飛び出し、出かけた先でのランチをリクエストするかもしれませんね・・・。園外保育の計画も立てておきましょう!
2024年04月17日

電車遊びも変わります

 この春、年中4歳児組に進級したAくんは、乗り物が大好きな男の子。
 確か、3歳の頃は牛乳パックをセロテープでつなげたものを電車として見立て、遊んでいたことが多かったと思います。しかし、今日は大型積み木を使って、押して走る電車を作って遊んでいました。
 三角と四角の大型積み木を上手に組み合わせ、電車らしいフォルムを作っていることはもちろんのこと、色画用紙をカットし、電車のスイッチや数字を貼り付けている点にも「なるほど~」と感心させられました。
 手先で遊べるものから、全身で遊べるものを自分なりに工夫して作り、遊んでいく姿は成長を感じますよね。もしかすると、年長5歳児になる頃は「本当に乗れる電車を作りたい!」なんて言い出すかもしれませんね。今から楽しみです!

2024年04月15日

おやつもおいしいね!

 新入園の3歳児の保育時間はまだ9~11時の2時間。来週から11時30分降園になりますが、お弁当開始の予定はゴールデンウィーク明け。ゆっくり園生活に慣れていけばよいので、急ぐ必要はありませんよね。
 ただ、わずか2時間とは言え、同じ遊びをずっと続けているわけではありません。まぁ、5歳児でも同じ遊びを集中して続けるのは長くても1時間程度と言われていますから、自然な姿ではありますよね。
 また、まだ自分からトイレにいけないケースも見られます。
 そこで、担任は遊びが区切りとなるタイミングを捉え、おやつの時間を作っています。ささやかなものですが、子どもにとっては楽しみのひとつになりつつあるようです。
 「家では食べないのに、すご~い!」
 保護者の方から、そんな驚きと喜びの声も聞かれました。
 「たかがおやつ、されどおやつ!」
 こうした体験も、少しずつ世界が広げるキッカケとなることでしょう。楽しみにしたいですね。

2024年04月12日

お花見をしました

 本日(4/12)、桜をバックに入園・進級の記念写真を撮りました。進級した4・5歳児は自らの成長を感じ、改めて、うれしい気持ちになったようです。
 そんな気持ちを踏まえ、今日はまだ花が残る桜の下でお昼ごはんを食べることにしました。まさに「花見」ですね。
 ただ、あいにく、にわか雨が降り、急遽、お花見はデッキにテーブルを出すかたちで行いました。でも、意外に桜がキレイに見え、5歳児も大満足だったようです。
 これからも、天気のよい日はお庭でお昼ごはんが楽しめるといいですね~。

2024年04月12日

張り切る年長さん

 この春、最高学年である年長組になった子どもたちは、4/5の始園日からとても張り切っていました。
 始園式の際も、こちらが促す前に翌日の入園式のことに気づき、新入園のお友だちを「たすけてあげるよ!」と言ってくれました。
 また、園で飼っているウサギやチャボのお世話も「われこそは・・・!」と競い合うように取り組んでいました。
 年長組の印であるみどり色のクラスバッチをつけ、「ねんちょうさん・・・」と呼ばれることに誇らしさを感じているからこその姿かもしれませんね。これからの成長が楽しみですね。

2024年04月10日

初日の人気は砂場とブランコ

 今日(4/8)から、いよいよ本格的に保育がスタートしました。
 朝、新入園の子どもたちがお母さんと別れる際の「泣き」は想定内。
 でも、別れた後は保育者が丁寧にサポートする中、好きな遊びを始めていましたよ。
 そんな中、初日に人気があった遊びは砂場とブランコ。一人一人が自分のペースで遊べるからでしょうかね・・・。砂を掘ったり、水を運んだりと、いろいろな遊び方が見られました。保育者にこいでもらったブランコも楽しかったようです。
 そうそう、兄弟姉妹が在園しているケースでは、5歳児がやさしく遊んであげる姿も見られました。さすが、お姉さんですね。
 もちろん、しばらく山あり谷ありの毎日が続くと思いますが、まずは一人一人が「やりたい遊び」が見つけられるよう、しっかりサポートしていきたいと思います。それが、楽しく通園する原点ですからね!
 これからも、よろしくお願いいたします。





2024年04月08日

桜の下で入園式

 本日(4/6)、入園式を無事終えることができました。
 本園の入園式は天候が許す限り、伝統的に園庭で行っています。戸外は開放感もあり、自由な雰囲気を持つ本園にピッタリだと自負しております。幸い、今年は桜もちょうど満開で、新入園の子どもたちを歓迎してくれました。そうそう、チューリップのお花も飾っておきました。まさに、お花いっぱいの入園式でした。
 入園式を終えた後は、親御さんと一緒に保育室に入り、担任やお友だちと顔合わせ。来週から本格的に始まる保育が今から楽しみですね。教職員一同、心待ちにしています!


2024年04月06日

2024年度がスタート

 4月5日(金)、新年度がスタートしました。進級した子どもたちは、迷うことなく新しいお部屋に向かい、担任の先生とご対面。さて、予想通りだったのかな・・・?!
 登園が完了した後は、ホールに集合し、始園式を行いました。新しい先生の紹介や進級のお祝いとして「チョコレートマーガレット」(チョコレートの香りがするそうです)というお花もプレゼントしました。お家で大切に育ててくださいね。

 そうそう、明日は入園式ですので、新しいお友だちと仲良くしてもらうこともお願いしました。年長組さんは、”わかってますよ。任せておいて!“といった様子でした。頼もしいですね。明日の入園式が今から楽しみです。

 

2024年04月05日

2023年度が修了しました

 3月19日(火)、本年度の保育が修了しました。
 もちろん、預かり保育「スキップ」は3月中も実施しておりますが、幼稚園としての「教育課程」に基づく正規の保育期間は、本日をもって修了となり、春休みに入りました。
 ただ、在園児にとっては「終わり」よりも「始まり」を強く意識する時となったようです。
 卒園式が終わった後、“今度は自分たちが年長さん、年中さんになるんだ”という気持ちも高まっていましたから、修了式前から、私に「新しいバッチをください!」とリクエストする姿もたくさん見られました。
 そして、ホールでの修了式で、いよいよクラス担任から新しいクラスのバッチをつけてもらうと満面の笑み。進級することも実感できたようです。
 4月からの新年度、活気あふれる姿が見られることでしょう。楽しみです。
2024年03月19日

70回目の卒園式を終えました

 3月16日(土)、第70回卒園式を無事終了することができました。土曜日に設定したことでお父様方の参加も多く、にぎわいを感じる式となりました。保護者の皆様、ご参加いただき、本当にありがとうございました。そして、お子様のご卒園、本当におめでとうございました。
 さて、本園の卒園式は教職員はもとより、在園児、そして卒園児の保護者全員で卒園児をお祝いします。
 具体的にはおめでとうの気持ちを込めて、歌のプレゼントを行います。特に、卒園児のお母様方は「思い出のアルパム」をアレンジし、園生活の歩みや成長ぶりをご披露してくださいました。とってもステキでした。
 卒園児もそれに応えるように、式の最後にはサプライズでお母様にカードをプレゼント。とても感動的なやりとりでした。
 式が終わった後は、在園児の保護者も園庭にかけつけ、最後のお別れをしてくださいました。こうしたアットホームな雰囲気も本園らしさと言えるかもしれません。
 卒園児は4月から小学生。飛躍を期待したいと思います。

2024年03月17日

ジャガイモ畑を引き継ぐ

 「お別れ会」を終えた年長5歳児は、1年間、お世話をしてきた畑を4歳児に引き継ぐことにしました。
 その際、1年前のことを思いだし、ジャガイモ植えを一緒にすることにしました。昨年の年長さんと一緒に植えたジャガイモは「お泊まり会」の時にカレーライスに入れ、おいしくいただきました。そんな楽しかった体験を、4月から年長組になる4歳児にも味わってほしい、と考えたわけです。とっても良い考えですよね。
 植え付けに際しては、灰をジャガイモの断面につけることや、やさしく土をかけてあげることなどを丁寧に教えてあげていました。
 ただ、手取り足取りといった感じではありませんでした。4歳児が自分でできるようであれば、サッと手を引き、任せていく。つまり、年下のお友だちの気持ちを優先する姿もたくさん見られました。こんな姿にも成長を感じます。本当に大したものです。

2024年03月13日

ドッチボールがおもしろい!

 寒い時期は、部屋にこもりがちになりますが、本園の子どもたちは寒さをもろともせず、冬場も外遊びを楽しんでいます。本当にたくましいものです。
 そんな中、年長5歳児ではドッチボールが盛り上っています。3月に入ってからは、ボールを遠くに投げることや、キャッチすること、逃げることなどの力も身についてきました。そのため、ドッチボールコートもはじめの頃より広がってきました。
 チームで戦う喜びも高まっているようですから、リレーの時のように、連日、真剣な試合が繰り広げられていくことでしょう。楽しみにしたいものです。
2024年03月11日

劇でお別れ

 3月6~7日、5歳児のみどり組ときいろ組が、それぞれ4歳児・3歳児をお部屋に招き、「お別れ会」と称し、劇を披露しました。
 卒園を間近に控え、1年間、折に触れ、関わり合ってきた年下のお友だちに向け、「アリガトウ」そして「サヨウナラ」の気持ちを込めた会となりました。演し物はみどり組が「さるかに」と「とんぼのうんどうかい」、きいろ組が「さるかに」と「ブレーメンのおんがくたい」でした。
 ちなみに、本園の劇は立派な舞台で披露するかたちは取らず、日頃、生活している保育室内、つまり平場で行うフロア劇です。
 また、保育者が演目や役決めを行い、毎日、家庭を巻き込んで練習を行う、といったかたちも取りません。保護者の方に衣装作りなども求めません。その意味で「演劇」「劇活動」というより、「劇遊び」あるいは「劇ごっこ」といった感じです。ですから、観客に「見せる」ことより、ストーリーや役どころを踏まえ、互いに「やりとりを楽しむ」姿がたくさん見られました。
 見る人によっては物足りなさを感じるかもしれませんが、幼児らしさがよく表れていると思います。こうした年長児の姿は、きっと4歳児、3歳児にも受け継がれていくことでしょう。楽しみにしたいものです。

2024年03月08日

高尾山遠足に行ってきました!

 2/27、年長組が高尾山遠足に出かけました。
 卒園を間近に控え、クラスメートや教員たちとの思い出となることを願うとともに、成長を実感する機会として「ジャングルまつり」や「わんぱくまつり」などと同様、保育を大改革した約40年前から取り入れた行事です。
 そのため、7つある登山コースの中でも、最も「健脚度」が高い「稲荷山コース」(見晴らし尾根コース)3.1Kmを登りました。今年は工事があり、途中、6号路(びわ滝コース)に迂回しましたが、様々な難所を乗り越え、みんな頑張って登り切りました。本当に大したものです。
 無事、山頂に到着し、お昼ごはんをいただいた後は、いよいよ下山。途中、薬王院や天狗の腰掛け杉などにふれ、楽しみにしていた天狗様とのやりとりも楽しんでいました。
 ケーブルカーの高尾山駅に到着し、「あおば号」に乗車し、帰路につきました。この体験を自信につなげ、小学校生活を楽しんでほしいものですね。











2024年02月28日

夏みかん大収穫

 4歳児組のB園舎と駐輪場の間に夏みかんの木が2本あります。樹齢50年以上の木で、今は平屋の園舎より高くなっています。
 ただ、例年、食べてみても、かなり酸っぱく、小さい子どもには不向きな果物と思っていました。そのため、今年も保護者の方には「マーマレードならいけるかも」と声をかける程度に留めていました。
 ところが、持ち帰った保護者の方々から「全然、酸っぱくなく、おいしく食べられました」と意外な反応がありました。確かに味見してみると、なかなかいけるではありませんか。今年は暖かいからでしょうかね・・・。
 そこで、屋根に登るなどして、手の届く範囲の夏みかんをできる限り収穫し、保護者の方に持ち帰っていただきました。少なくとも180個は採れたと思います。
 すると「砂糖や蜂蜜をかけて食べた」「ジャムやゼリー、ジュースにした」など、おいしくいただいた工夫がたくさん聞かれました。「また採って!」というリクエストもたくさんいただきました。
 まだまだ上の方にはたくさん実が残っていますが、手が届かず、あとは完熟し、落ちてくるのを待つだけになりそうです。3月の預かり保育の手作りおやつにも「幼稚園の夏みかん&オレンジゼリー」を提供する予定です。おいしく食べてくれるといいな~!

2024年02月22日

コマに挑戦!

 本園では、毎年冬場になるとコマまわしが流行ります。特に、4・5歳児はクリスマス会の折、サンタさんからコマをプレゼントとしていただいたので、より熱心に取り組んでいきます。
 ちなみに、4歳児はブリキゴマ、5歳児は木製の大山ゴマをサンタさんからいただきました。大山ゴマは、江戸時代から「大山信仰」として有名な神奈川県伊勢原市の大山阿夫利神社を参詣した際の土産物として広まった伝統ある郷土玩具です。横浜市の金井幼稚園の園長先生にご紹介いただき、本園も長く使っています。ただ、近年は後継者不足で正式な物が手に入らず、少し残念です。伊勢原市も大山ゴマの製作技術を市の無形民俗文化財に指定し、技術の継承と後継者の育成を図っているそうです。今後に期待したいですね。
 さて、コマまわしの方は、先生はもとより、子ども同士でも教え合い、回せる子どもも増えています。また、手乗りなど、いろいろな技に挑戦する姿も見られています。
 コマは基本的に個人で技を身につけることで楽しめる遊びです。3学期に入り、もくもくとコマにひもを巻き、失敗しても投げ続ける姿を見ていると、課題にしっかり向き合い、努力していく大切さを身につけているように感じます。こうした姿こそ「たくましい」と言うべきものなのでしょうね。あきらめず、粘り強くチャレンジする姿を、お家でも応援してあげて下さいね。


2024年02月17日

憧れの魔法使い

 3歳児4人組が事務所にドヤドヤ、そしてニヤニヤしながら入ってきました。自分たちで作った棒状のものも持っています。
 私「それ何?」
 A「まほうのステッキ!」
 B「まほうのつえ!」
 C「つえ!」
 どうやら、魔法使いになったようです。
 D「マイク!」
 私「えっ?マイク?」
 A「ちがう、ちがう。つえでしょう。」
 D「あ~そうだ。つえ」
 Dちゃんの思わぬ発言に、私もお友だちもビックリしましたが、Dちゃんもすぐにニッコリと発言を修正。無事、全員で魔法使いとして、私の目の前に登場できたようです。
 A「魔法かけるよ!」
 全員「かけるよ。エイ!」
 ステッキ(つえ)を振りながら唱和するものの、何の魔法をかけたかまではわかりません。この辺が3歳児といったところでしょうか。
 でも、それを聞くのもヤボなので、踊ったり、寝てみたりしました。一番ウケたのは、忙しく動いてみることでした。担任が「お昼だよ~」と呼び来てくれて一区切りとなりましたが、そうでなければ、ず~っと遊ばれていたでしょうね・・・。
 でも、遊びの道具を自分で作った上に、4人で憧れの存在になりきるごっこ遊びを共有していくなんて・・・、本当に成長したものです。これからも、きっといろいろと変身していくのでしょう。楽しみですね。
2024年02月12日

「アニミズム」でしょうね

 5歳児のAちゃんが、大きな松ぼっくりを見せに来てくれました。家の近くで見つけた様子。
 ひとつだけかな?と思っていたら、プラパックにも松ぼっくりが3つ入っていました。見ると、色や大きさが違う松ぼっくりがキレイに並べてありました。かわいらしいドングリも、ひとつ添えられていました。
 A「これがデカボックリで、これがチュー
   ボック、これがチビボックリ。そして
   これがドングリボックリ!」
 確かに、松ぼっくりの大きさは見事に大・中・小となっています。「デカ」「チュー」「チビ」といったネーミングはピッタリですよね。
 ただ、Aちゃんはヒダが開いていない松ぼっくりも見つけていました。乾燥がうまくいかず、ヒダが開かず、種を飛ばす前に落ちてしまったのかもしれませんね・・・。
 でも、それが魅力的だったのでしょう。ヒダが開いている松ぼっくりは「デカ」「チュー」「チビ」とネーミングしたわけですが、形状が異なるこの松ぼっくりをAちゃんは「ドングリボックリ」と名付けたわけです。隣にドングリが添えられているのも、友だちだからのようです。なんて素晴らしいセンスでしょう。本当に感心しました。
 同時に、友だちとしてドングリを添えている感覚は「アニミズム」とも言えるだろうと感じました。
 「アニミズム」は有名な発達心理学者であるJ・ピアジェが、幼児期の発達特性として指摘したものです。生き物ではないものにも、人間のような思考や感情があると捉える姿を指します。幼児らしさのひとつですよね。こうした姿に共感してあげることも、大人の大切な役目かもしれませんね。
2024年02月09日

地図を持って冒険だ!

 園庭で遊んでいた3歳児のAちゃんとBちゃん。あっちに行ったり、こっちに行ったりと、ひとつの遊びにじっくり取り組んでいるようには見えませんでした。
 まぁ、5歳児くらいになっても、ひとつの遊びに集中して取り組むのは長くても1時間程度、と言われています。(もちろん個人差、また状況次第といったことはありますが・・・)それだけに、3歳児の遊びがめまぐるしく変わることはよくあることです。
 ただ、そうであれば、2人は離ればなれになってもよさそうです。でも、2人はずっと一緒でした。状況をつかめなかった私は、邪魔になることをいとわず、聞いてみることにしました。
 A「ちじゅ」
 私「エッ、何?」
 A「ち~じゅ」
 私「チーズ?」
 A「違うの!これ、これ!」
 聞き取れない私にAちゃんが見せてくれたのが、下の写真の地図でした。残念ながら、描かれている内容までは理解できませんでしたが、どうやら「ちじゅ(地図)」を片手に、2人で園庭をあちこち冒険している、ということのようです。だから、ひとつの場所に留まることはしなかったわけです。
 その後も2人はジャングルジムや、くもの巣ネット、太鼓橋などにチャレンジしていきました。言わば、固定遊具を順にめぐり、クリアしていく「サーキット遊び」のようです。入園当初では考えられなかった遊び方ですね。それだけ体が自由に動かせるようになっている、ということでしょう。たいしたものです。
 ただ、切り株では互いに向かい合って登ったことで、ドンジャンケンのような遊びも始めていました。体を使うだけでなく、ルール遊びの楽しさも味わっているようです。遊びの幅を広げているわけですね。
 “まだ3歳児、されど3歳児”といったところでしょうかね~。


2024年02月04日

節分・豆まき・鬼退治!

 2月3日は節分ですね。今年は土曜日で休園となるため、前日となる2月2日に園内で豆まきを楽しみました。
 11時にホールに集合し、まず私から節分や豆まきの意味を伝えました。
 「節分」は季節を分ける節目であること。
 特に2月4日が「立春」となるため、その前日となる2月3日は、厳しい冬から暖かな春を迎える節目として昔から盛大に祝ってきたこと。
 さらに、季節の変わり目は体調を崩しやすく、その原因を鬼の仕業と考えた昔の人々が、病魔である鬼を退散させる方法として「豆まき」をしてきたことなどを伝えました。
 そうそう、なぜ鬼に豆を投げるかについても、邪気を放ち、「病魔」となる鬼をやっつけるためには「目くらまし」が一番と考えたから、といったことも伝えました。つまり昔の人は「魔(ま)」「目(め)」から、鬼退治には「豆まき」が効果的と考えたわけです。
 私の話はいつも難しいのですが、今回も子どもたちはよ~く聞いていましたよ。
 その後、子どもたちは手作りの袋に豆を入れ、自分たちの保育室の前で「鬼は外」と元気に豆まきをしました。もちろん「福は内」も忘れてはいませんでしたよ!
 なお、年の数だけ豆を食べることは、喉を詰まらせてもいけませんから、お家でのお楽しみにしました。(消費者庁も窒息・誤嚥事故の代表例として注意喚起をしています)
 節分本番用に、おみやげとして豆を持ち帰りましたので、明日は各家庭で「鬼は外、福は内」を楽しんでくれることでしょう。年の数だけ豆を食べることも、親御さんのもとで、ゆっくり、落ち着いて進めてほしいものですね。本園が使っている豆は「国産の煎り大豆」ですから、きっとおいしいはずです。

2024年02月02日

「ケータイ」を作ったそうです

 これまでも創意工夫し、遊ぶモノを自分で作り出してきた5歳児のAちゃんが、画用紙を折りたたみ、何枚も重ねたものを持っていました。
 A「ケータイだよ!」
 見せてもらうと、確かにいわゆる「ガラケー」と呼ばれる折りたたみ式の携帯電話のようです。“今時、ケータイ?”と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、スマホになじめず、いまだにガラケーを使っている私としては、なんだかうれしくなってしまいました。
 しかし、Aちゃんの親御さんをはじめ、昨今の子どもが目にするものは、タッチパネル式のスマホですよね・・・。どうして、ガラケーなのでしょう・・・?おじいちゃん、おばあちゃんがまだガラケーなのかな・・・??
 そう言えば、以前のブログで(6/11ブログ「1年生、楽しいネ!!」参照)、幼児期後半から小学校低学年期には「これはこう」といった概念が形成され、その特徴は絵画などによく表れる、と書きました。写実ではなく、自分なりに物事に共通する性質を抜き出し、そのイメージで表現を進めるわけです。Aちゃんも、自分なりに概念化した「携帯電話」を表したのかもしれません。成長を感じますね~!!
 ただ、ケータイの中を見せてもらうと、画用紙を何枚も重ねているので、モニター画面は共通ですが、紙をめくるごとにプッシュ番号やアスタリスクが書かれています。おそらく、ケータイの機能をひめくり式に表しているのでしょう。
 このように、Aちゃんは外見、つまり「形態」は概念化したイメージですが、「機能」は実物に似せようとしているようです。幼児期後半になると、いわゆる「カタチ(形態)」だけでなく、製作物の「働き(機能)」にも目を向け、具現化しようとします。これも成長している姿です。
 製作というと、大人は見た目が本物らしいかどうかで評価しがちですが、子どもが生み出すものはそんなに単純ではありません。Aちゃんの姿から、改めて、気づかせてもらいました。

2024年01月29日

第1回新入園児保護者会を行いました!

 1/22(月)、4月から入園予定の方々を対象にした保護者会を行いました。
 今まで入園説明会や園見学、プレ保育などで何度かお会いした方もいらっしゃいましたが、“いよいよ入園”を前提にお話することとなり、正直、私も緊張してしまいました。
 でも、一番緊張されていらっしゃるのは、保護者の皆様ですよね。
 特に、本園をはじめて利用される方々は、4月までにどんな準備をしたらよいか・・・、わが子は無事、入園していけるのか・・・などなど、不安がいっぱいでしょう。2月末には第2回目の保護者会も予定しておりますので、その際に丁寧にお話をしていきたいと思います。また、教員からだけでなく、在園児の保護者の方にもご協力いただき、ご準備いただく持ち物などが具体的にイメージが持てるよう、説明させていただく予定です。
 もちろん、保護者会以外でも、ご心配な方には個別に対応していきます。4月、よいスタートがきれるよう、全力でサポートしていきたいと思います。
2024年01月24日

「おもちつき」だよ!

 3歳児のAくんが砂場にタライを持ち込み、湿らせた砂をいっぱいに入れ、シャベルでこねていました。
 ちなみに、タライはドロンコ遊びなどで汚れた手足を洗うためのものです。
 ですから、遊び道具でないことを伝えようかな~と思ったのですが、夢中で砂をこねたり、たたいている姿を見ると、ためらってしまいました。
 そんな雰囲気を感じたのか、Aくんの方から、何をしているかを教えてくれました。
 「おもちつきしてるんだ!」
 想像していたことと違い、私もびっくり。
 でも、すぐに先週末、おもちつき会があったこと。そして、Aくんのお父さんとお母さんがおもちつきを手伝いに来たくださっていたことを思い出しました。
 そうなんですよね~。子どもは印象深いことがあると、それを再現したくなるもの。憧れの存在やふるまいに出会うって、本当にステキなことなんですよね。これからも興味・関心がたくさんひろがる体験を大切にしていきたいものですね。
2024年01月15日

創立記念日によせて

 1月12日は本園の創立記念日です。
 以前のプログ(12/7「立川国際中・附小に行ってきました」)にも書きましたが、本園は1954(昭和29)年4月から、立川国際中等教育学校附属小学校が建つ土地で保育をスタートしました。ですから、今年で70年目を迎えるわけです。
 ちなみに、立国附小の土地は立川市曙町です。現在、国立市北にある本園が「なぜ東立川幼稚園なの?」という質問を時々いただきますが、スタートが立川市内だったことが理由です。
 また「どうして1月12日が創立記念日なの?」という点については、本園の母体であった立川短大が東京都に移管され、現在の東京都立大学になる中、幼稚園が独立し、現在地に新園舎を落成させたのが1961(昭和36)年1月12日だったからです。つまり、本園の創立記念日は、現在地で第2のスタートを切った日なのです。詳しくは『未来を担う子どもへ~東立川幼稚園創立50周年記念誌』をご参照ください。
 今後も先人たちの意志を継ぎ、「子どもを中心とした保育」を大切にしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
2024年01月12日

おもちつきと獅子舞

 1月6日(土)に「もちつき会」を行いました。
 年末に餅つきをするケースも多いと思いますが、本園は年明けが恒例。理由は、新年とともに、「創立記念日」(1/12)のお祝いも兼ねるからです。
 今年はコロナ禍で控えていた子どもによる餅つきも復活しました。3歳児は3回、4歳児は4回、5歳児は5回と、年の数だけ杵をつきました。保護者の皆様のご協力もいただき、上手に仕上がったお餅は、きなこ・あんこをつけ、おいしくいただきました。ごちそうさまでした!
 餅つきの後は、ホールに集まり、こちらも毎年恒例となっている獅子舞鑑賞をしました。演じて下さったのはあきる野市留原(とどはら)地区の「留原囃子保存会」の皆様。
 3・4歳児の中にはこわがる子どももいましたが、獅子舞はそこが醍醐味。ちなみに、獅子は邪気を払うと言われ、獅子が「噛みつく」ことは「神付く」として、とても縁起が良いとされてきたそうです。今回泣いていた3・4歳児も、5歳児たちのように、来年は進んで噛んでもらえるようになるといいですね。
2024年01月06日

3学期始業

 1月5日から3学期が始まりました。年度末を迎えるこの時期、充実した園生活を送ってほしいと思います。私たちも、しっかり支えていきたいと思います。
 さて、始業式では、まず1月1日に発生した「能登半島地震」のことにふれました。知っている子どもたちも多く、被災された方々へのお見舞いとともに、一日も早い復興を願いあいました。
 次に、楽しかったお正月の中から、おせち料理の話題を取り上げました。
 具体的はイラストを使い、伊達巻きやエビ、黒豆、田作り、栗きんとん、数の子、かまぼこなどを食べる意味を伝えました。意外に知ってる子どもも多く、例えば、田作りは畑の肥料として活用されてきたカタクチイワシを使った料理であり、豊作を祈るために食べること。また、エビは長寿を願うため、といったことなどを知っていました。きっと、親御さんが、日頃から話題にされているのでしょう。家庭の雰囲気は子どもの視野を大きく左右します。今後も、教養豊かなやりとりを大切したいものですね。
2024年01月05日

預かり保育も終了、 良いお年を!

 本日(12/28)で預かり保育「スキップ」も終了しました。先週末に2学期の保育は修了しましたが、冬休みに入ってからも、預かり保育は行っていました。
 今年は冬のわりにはあたたかい日が続き、子どもたちも外遊びを楽しめたようです。あまりに寒いと、わが園の元気な子どもたちでも外に出るのをためらいますからね。
 ただ年末ということもあり、人数は多い日でも9人でした。そのため、5歳児のAくんはボール遊びや鬼ごっこを行っても、イマイチ盛り上がらない様子。
 A「今日は少ないもんな・・・」
 そんなつぶやきに保育者が共感すると、Aくんは普段、お友だちがたくさんいることの楽しさを思い出したようです。
 子どもを良い状況にいざなうことは保育の基本だと思いますが、そればかりが子どもを成長させるわけでもないようです。問題・課題に出会うからこそ、子どももいろいろ考えてみる、ということなのでしょう。そこから、工夫も生まれてくるかもしれませんね。
 では皆様、良いお年を!
 2024年も、よろしくお願いいたします。
2023年12月28日

「おたのしみかい」で2学期修了

 12/22、2学期を無事修了いたしました。保護者の皆様、今学期もご理解・ご協力いただき、本当にありがとうございました。
 さて、2学期は「おたのしみかい」でしめくくりとなりました。「おたのしみかい」はクリスマスをテーマに、大人が子どもたちをお客様として招き、その名の通り、半日、楽しんでもらうパーティ-です。
 会は、5歳児手作りのローソク立てに、本物のキャンドルを灯すところからスタートしました。幻想的な雰囲気、とてもステキでした。
 次は教師劇。照明も使い、毎月の誕生会で行う劇よりも本格的なものを披露しました。
 その後は、いよいよサンタさんの登場。子どもたちは園長だろう・・・と思っていたようですが、照明係をしていた私を見て「本物だ」と驚いた様子。シメシメです。
 そして、トリはコーラスサークルのお母さんたち。美しいハーモニーはもちろんのこと、手話やパネルシアターなどの演習もあり、子どもたちも魅了されていました。ありがとうございました。
 最後は各保育室に戻り、おいしいマドレーヌを食べ、降園となりました。良い思い出になってくれるといいな~。





2023年12月23日

「遊び」のような、「しごと」のような

 5歳児の女児3人が、園庭にある木製の小屋の壁を靴箱そうじ用の小さなホウキで何度もこすっていました。ホウキは水でぬらしています。
 見れば、やっていることは大体わかるのですが、念のため、聞いてみました。
 私「何してるの?」
 A「おそうじだよね~」
 B「キレイにするんだもんね~」
 やっぱり、小屋をキレイにそうじしていたようです。誰も頼んではいないのですが・・・。
 ということは、これは「遊び」ではなく、そうじという「しごと」をしていることになるのかな・・・??
 オモチャではなく、本物のホウキを使い、水でぬらして小屋の壁の汚れを落としている姿を見て、そんな疑問がわいてきました。
 C「ペンキもぬろうか?」
 A・B「いいね!ぬろう!ぬろう!」
 3人は、そんなことを言いながら、ホウキにたっぷり水をつけ、またまた小屋の壁をこすっていきました。
 エッ?ペンキ? でも、ホウキにつけているのはただの水。ということは、やっぱり、これは「遊び」なのか・・・? 疑問はさらにふくらみました。
 幼児の場合、食事や入浴などの際、大人から見ると「遊んでる・・・」と感じることがあります。そのため「遊んでないで、早く食べて!」とか、「遊んでいるなら、もうお風呂出なさい!」などと、小言を言ってしまった、という親御さんも多いかもしれません。(子どもも負けずに「遊んでないもん!」と言い返すこともありますが・・・)
 ところが、幼児は大人ほど「遊び」と「基本的な生活習慣」場面を区別しません。ですから、ある研究者は「小さい子どもは、起きている間、ずっと遊んでいる」などと評しているわけです。
 でも、今回の5歳児の姿は「遊び」と「しごと」の区別もはっきりしていないことに気づかせてくれました。幼児の世界は大人から見ると不可思議で、なおかつ、わかりにくいものです。だからこそ、おもしろいんですよね~。
2023年12月20日

広がる「見立て」

 3歳児に人気のアイテムのひとつに真っ赤な一輪車があります。
 入園直後から園庭を走らせていましたが(5/18ブログ「お友だちができたかな・・・?!」参照)、2学期になっても人気は衰えません。男の子を中心に、乗り物好きな子どもたちがたくさんいるからかもしれませんね。
 “飽きないの・・・?”
 そんな声も聞こえてきそうですが、好きなことを繰り返し楽しむ姿は、大人だって珍しいことではありませんよね。こうした姿を心ある保育者は「遊び込み」と捉え、とても大切にしています。遊び込むからこそ、得られるものもたくさんあるわけですからね~!!
 そんな3歳児が「わんぱくまつり」で空き箱製作を楽しんだことをきっかけに、身近にある空き箱を使い「見立て」の世界を広げています。
 ティッシュペーパーを何個もつなげ、電車ごっこを楽しんでいるのもそのひとつです。
 大人から見れば、箱をただつなげただけ・・・ということになるでしょうが、作っている子どもたちにとっては、電車が走るシーンや電車同士の交差を思い浮かべているようです。運転手や乗客になっている自分もイメージしています。
 一輪車は既製品ですが、空き箱の電車は自分で作り上げたものです。想像力が豊かになっているからこそ、楽しめる遊び方と言えるでしょう。
 ただ、「本物らしく」作ることへの興味はあまり高くありません。「使って遊ぶ」ことを重視している、と言えそうです。
 「見立て」を広げ、製作を楽しんでいるからといって、関心を向けるポイントは一様ではありません。そんな一人一人の「こだわりの違い」も大切にしていきたいものですね。
2023年12月19日

保護者の会主催「お楽しみ会」大成功!!

 12/9(土)、「保護者の会 presents:お楽しみ会/みんなのO円マーケット」が開催されました。
 土曜の午前中ということもあり、在園児はもちろんのこと、卒園児・未就園児の親子約150名が集ってくださいました。
 前半の「お楽しみ会」では「人形劇」「わらべうた」「コーラス」の各サークルのお母さんたちが日頃の成果を存分に披露してくださいました。加えて、卒園児によるかわいらしい演し物や、有志の親子による歌と演奏、ベリーダンサーとして活躍されている現役保護者によるダンス披露などもあり、大変盛り上がりました。さながら、保護者による“文化祭”といった感じでした。本当に楽しく、素晴らしかったです。
 後半の「みんなのO円マーケット」では、まだ使える子ども服やおもちゃなどが提供され、必要な方が持ち帰られていました。まさに「ひとにも地球にやさしい循環が生まれるイベント」そのものでした。保護者同士の交流も深まったようです。
 企画・準備・片付けを担ってくださった保護者の方々をはじめ、参加してくださった親御さん、そして子どもたち、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

2023年12月09日

やきいもパーティだ!

 本日(12/8)「やきいも」をしました。
 サツマイモ掘りに行った後(10/25ブログ「おいも、大収穫!」参照)、園にも少し残しておき、みんなで「やきいもをしよう!」と約束していたことがようやく実現したわけです。
 どうして今頃って??
 それは、農家のSさんが「1ヶ月くらい干すとおいしくなるよ」と教えてくれたからです。
 ただ、「やきいも」にはもうひとつ必要なものがあります。落ち葉です。
 園庭には落葉樹がたくさんありますから、子どもたちは「やきいも」のため、毎日毎日「落ち葉集め」にいそしみました。この日までに夏に遊んだ大プールぐらいは集まったのではないでしょうか。そこで、いよいよ「やきいも」となったわけです。
 数日前から、近隣の方々にも「やきいも」のため「たき火」をすることをお知らせし、ご理解もいただきました。本当に感謝です。
 えっ?肝心の「やきいも」の感想ですか・・・?
 それはもう「ウマ!(うまい)」「アマ!(甘い)」の大合唱でした。本当にごちそうさまでした。
2023年12月08日

立川国際中・附小に行ってきました。

 本園の北側にある東京都立立川国際中等教育学校・附属小学校に出かけてきました。今年から「学校運営連絡協議会」の協議委員となり、その会議に参加したからです。
 ちなみに「学校運営連絡協議会」とは、東京都教育委員会によれば、協議委員に「学校の取組内容や日常の教育活動を把握してもらい、学校との意見交換の中で、助言や意見をしてもらう」ものだそうです。
 附属小学校は昨年度からスタートした都立初の小学校であり、なおかつ、附属小学校の誕生により、公立初の小中高12年間の一貫教育校が誕生したわけですから、私もワクワクしながら出かけていきました。
 ただ、それ以外にどうしてもお邪魔したかった理由があります。
 それは、附属小学校の土地が、もともと本園が1954(昭和29)年に学校法人立川学園 立川短期大学の附属幼稚園としてスタートした際に使っていたからです。立川短大は1959(昭和34)年に東京都への移管が決定され、現在の東京都立大学につながっていくわけですが、その際、幼稚園は過去も現在も「都立」はないため、廃園の予定でした。しかし、当時の保護者たちが存続を願い、その声を受けて、立川学園の理事者が有していた現在の土地に1961(昭和36)年に移転・独立し、今日に至るわけです。
 こうしたご縁もあり、立川国際中の前身である東京都立北多摩高校のグランドであった時代から、この土地を毎年、本園の運動会や散歩などでも使わせていただきました。ですから、愛着があるわけです。まぁ、“片思い” みたいなものですが・・・。
 そんな思いを潜ませながら、校内を見させていいただきましたが、最新の設備に驚くとともに、施設内の配置やレイアウトがとてもよく考えられていることがわかりました。本当に素晴らしいものでした。
 今後、この校舎で展開される豊かな一貫教育を通して、国際化の時代を自ら切り拓く人材が育っていかれることでしょう。在園児のお兄ちゃんたちも在学していますから、楽しみにしたいと思います。
2023年12月07日

冬にもオバケは出るようです

 5歳児のAちゃんとBちゃんが、フリースの袖を伸ばし、ユラユラさせながら遊んでいました。“冬なのにまさか・・・”とは思いましたが「オバケ?」と聞いてみました。
  A「そうで~す。オバケで~す。」
  B「オバケで~す。」
  A「本当は空を飛んでいま~す!」
  B「いま~す!」
 二人は言葉も動作も息ぴったり!
  A・B「ヒュ~~~~!」
 しっかり、私を怖がらせてくれました。
  B「でも今は見えないからね~。」
 日中だからでしょうか・・・、宙を舞いながら、怖がらせているわけですが、人間の私には“見えない”設定のようです。
  A「だけど、影は歩けるのね!」
  B「そうだよね~。」
 正門の影が伸びているところを見つけ、そこだけは地上を歩けるようです。
 こんなふうに、二人はウソコを楽しみながらも、時々、素に戻り、設定を確認していました。いわゆる「設定語」を織り交ぜながら、ウソコの世界を楽しんでいるわけです。
 3歳児くらいですと、変身すると、なりきったままであることが多いのですが、5歳児くらいになると、見立てた役と素の自分を上手に行き来し、遊びのふりやストーリーをふくらめていきます。「虚」と「実」を明確に分け、遊びを深めているわけですね。「設定語」の登場はそのバロメーターと言えるでしょう。
 でも、どうして、こんな冬場にオバケをイメージしたのでしょう・・・?疑問が解けない私は“ヤボ”とは思いましたが、あえて二人に聞いてみました。
 すると二人は「だってね~。ほらっ~」とお日様を背に、長く伸びた自分の影を見ながら、ヒラヒラと舞ってくれました。
 なるほど!確かに、冬場は影が長~くなりますよね。その長~い影がオバケを連想させたようです。本当に子どもって自由ですね!素晴らしい!!!
2023年12月06日

「ごみゼロ運動」を実施!

 11/27、保護者の会の有志の方々が「ごみゼロ運動」に取り組んで下さいました。本年度、2度目の実施です。
 実施場所は「立川市曙三第二公園」です。通称「あひる公園」として、本園の子どもたちも降園後などに大いに利用させていただいている公園です。保護者の方々は朝9時にお子さんを登園させた後、ゴミ袋等を持参し、公園の隅々までキレイにして下さいました。本当にありがとうございました。また本日は、在園児のお姉さんも小学校が代休とのことで一緒に参加してくれました。本当に感謝です。
 「あひる公園」は、この地区では比較的広い公園で、遊具も大小のスベリ台やブランコ、ジャングルジム、グローブジャングル、雲梯、登り棒などがあり、子どもたちに人気の公園です。これからも、気持ちよく利用させていただけるよう、遊具の正しい使い方はもちろんのこと、丁寧な後始末も心がけていきたいですね。「ごみゼロ運動」は、その良いキッカケづくりとなることでしょう。

2023年11月27日

「人形劇サークル」、お誕生会で発表!

 毎月、行っているお誕生会のお楽しみは教師劇です。
 ただ、年に数回、教師劇に代わって、サークル活動を楽しむお母さんたちがお祝いの気持ちをこめ、日頃の成果を発表してくれます。11月は「人形劇サークル」のみなさんでした。
 出し物はパネルシアターと人形劇。パネルシアターの演目は「とんとん とめてくださいな」、人形劇は「ぞうくんのさんぽ」でした。「人形劇サークル」は、これまでも地域の児童館などで公演実績のあるグループです。人形の操作はもちろんのこと、セリフ、ナレーション、効果音など、上手に分担し、担い合われていました。本当に素晴らしいチームワークでした。
 もちろん、子どもたちも大喜びでした。今後、お面をつけたものだけではなく、人形を使った劇ごっこも見られるようになるかもしれませんね。楽しみにしましょう。

2023年11月24日

「下の名前」って?

 預かり保育の時間、3歳児のAちゃんが事務所に遊びに来ました。ちなみに、事務所は遊び場ではないので、普段は預かり保育のお部屋に戻ることを促します。
 ただ、今日のAちゃんはちょっと寂しさを感じており、大人に一対一でかかわってもらいたかったようです。そこでしばらく相手をしてあげていました。
 そんな中、クラス担任が保育準備のため、事務所にやってきました。Aちゃんは一緒に遊びたくなったようで、担任が事務所の2階に教材を取りに行っても「○○先生!○○先生!」と呼び続けていました。本当に担任が好きなのですね~。2学期末も近づく中、信頼関係も高まっているということでしょう。とても良いことだと思います。
 ただ、本園の預かり保育は担当教員がいます。正規の保育時間を終えると、クラス担任は保育の振り返りや、明日の準備を行う必要がありますので、保育の交代は必要不可欠です。しかし、幼い子どもは切り替えられないことも多いもの・・・。そこで「○○先生!」の連呼となったわけです。
 私はAちゃんが落ち着き、気持ちが切り替えられればと思い、「Aちゃん、○○先生の下の名前、知ってる?」と聞いてみました。物事を考える機会を持つと落ち着きますからね・・・。
 ところが、Aちゃんは「下の名前?」とピンときていない様子。「そう、下の名前。○○先生は知ってるけど、下の名前よ!」と繰り返し聞いてみると、Aちゃんはイスの下をのぞき込み、「下の名前・・・??」と言い出しました。その姿を見て、思わず吹き出してしまいました。(Aちゃん、ごめんなさい)
 どうやら「下」という言葉に反応したようです。こちらは「姓」ではなく「名」を聞いたつもりですが、Aちゃんには「下の名前」という聞き方では理解できなかったようです。大人同士であれば、当たり前に通じ合う会話も、幼い子ども相手では成り立たないことも多いもの。今後も気をつけていかねばなりませんね。反省!反省!
(あっ、そうそう、Aちゃんはその後、自分から気持ちを切り替え、預かり保育の部屋に戻っていきましたよ。)
2023年11月22日

楽しかった「わんぱくまつり」

 11/18、本園独自の行事「わんぱくまつり」が行われました。「わんぱくまつり」は和風テイストのお祭りですが、テーマは「つくる」こと。工作は、幼児期において想像力や創造力を育むとても大切な活動ですからね!
 ただ、本園では工作課題を教師が一方的に提示し、「見栄えの良い作品」を作らせることはしていません。子どもが遊びの中でつくりたいものを見つけ、自分らしく工夫していくこと。また、お友だちとイメージを共有し、協力していく姿などを大切にしています。
 こうした中、「わんぱくまつり」当日に向け、5歳児は木工でのお家づくり、3・4歳児は段ボールを使った御神輿づくりに取り組みました。
 そして「わんぱくまつり」当日は、5歳児は主にお父さんと木工製作、3・4歳児は主にお母さんと空き箱製作を楽しみました。親子製作の間、5歳児のお母さん方は手芸で当番バッチ、3・4歳児のお父さん方は木工でテーブルを作って下さいました。それぞれ、生活・遊びの中で使えるものです。
 こうした体験をきっかけに、園生活はもちろんのこと、家庭でも身近な素材を使って「つくる」ことの楽しさが広がってくれるといいですね。期待しましょう!!

2023年11月18日

木工、はじまる!!

 年長5歳児が木工活動を始めました。
 木工活動はこの時期、導入する本園独特の取り組みで、今年で35年目を迎えます。
 きっかけは、5歳児が段ボールで作った遊び場を「残したい」「明日も続きをしたい」と言い出したことでした。残してあげたいのやまやまでしたが、室内スペースには限りがあります。「じゃあ、外は?」と言い出す子どももいましたが、外では雨が降れば段ボールは朽ちてしまいます。そこで思いついたのが木でつくることでした。
 木工活動に取り組んで見ると、材木を運ぶことや、ノコギリでカットすることひとつとっても一人ではできません。自ずと「協力」が生まれました。5歳児の保育では、より多くの人数で力を合わせることの喜びを感じたり、かかわり方の手段を身につけてほしいと考えていただけに、木工活動は絶好の機会となったわけです。
 説教がましく「協力しなさい!」と求めるよりも、自主的・意欲的に取り組む活動が、必然的に力を合わせる内容を持っていることが重要なのだと思います。今年の子どもたちも、こんな感覚を味わってくれるといいですね。
2023年11月10日

パンづくりを学ぶお母さんたち

 11/6、保護者の会が企画する教養講座の一環として「パンづくり」が開催されました。大人気で、在園児の6割ほどのお母さんたちが参加されました。
 3名の講師を招き、「つみきパン」というトースターだけでできるパンづくりを教えていただいたようです。ポリ袋に材料を入れ、何度も何度もシャカシャカする作業や、こねたり、成形する作業など、その工程はお子さんと一緒に楽しめるものとなっていました。
 きっと、今日のおやつから、親子でつくること、食べることが盛り上がっていくことでしょう。楽しみですね!!
2023年11月06日

落ち葉でお絵描き

 秋が本格化する中、園庭にも落ち葉が舞い踊るようになりました。サクラ・柿・梅・ハナミズキなど、少し大きめの落葉樹の葉は、この時期、特に人気のアイテムになります。ままごと料理のお皿になったり、お買い物ごっこのお金になったりと、本当に子どもたちは上手に活用していきます。
 そうした中、よく乾いた落ち葉を保育者が部屋に集めておくと、子どもたちは画用紙に貼り合わせ、思い思いの表現を楽しんでいきました。
 例えば、3歳児のAちゃんは落ち葉の色や形の違いを踏まえ、画用紙に並べていきました。美しくデザインした、と言えるでしょう。また、同じく3歳児のBちゃんは落ち葉を髪の毛に見立て、構成した後に、目や口などをクレヨンで描いていました。今日のBちゃんは両脇で髪を結んでいましたから、自画像を描いた、ということでしょう。本当によく似ています。
 保育者に「貼って!」とリクエストした子どもたちは「キレイでしょう」「かわいいでしょう」と壁面に掲示された自分の作品を私にも紹介してくれました。達成感に満ちあふれた表情がとても印象的でした。
 さて、明日以降もどんな表現活動を繰り広げてくれるのでしょう。楽しみですね!!
2023年10月30日

子どもも井戸端会議?!

 4歳児の女の子二人が手を洗いながら、こんなやりとりをしていました。
 A「ピンクはどう?」
 B「ピンクはねえ・・・
 A「無理か・・・」
 B「アナならね~」
 A「あ~、アナね。エルサとかは?」
 B「う~ん、シンデレラもいいかな・・・」
 A「ネックレス作る?」
 B「プリンセスだもんね!」
 これから遊ぶ役どころを決めかねているBちゃんを、Aちゃんが心配し、声をかけているようです。ごっこ遊びの役どころが、子どもにとっていかに重要か・・・、改めて気づかされました。子どもは本当に「真剣」に遊んでいるのです。
 また、話している雰囲気もおもしろかったです。
 根を詰めて話す、という感じではありません。もちろん、テキトーでもありません。石けんをつけながら・・・、手を洗いながら・・・、手を拭きながら・・・など、全て「~ながら」のやりとりです。あっ、「ながら」って悪い意味になりますね・・・。そうではなく、互いに自然体で会話ができている、という意味です。気が合う二人だからこそのやりとりだったのでしょう。我々も見習いたいものです。
 そうそう、手を洗い終わったら、二人は仲良く手をつなぎ、保育室に戻っていきました。これから、どんな遊びをするのかな?楽しみです
2023年10月27日

おいも、大収穫!

 今年は例年より早めとなる10月25日にサツマイモ掘りに行きました。
 (今年は暑く、生育も早いようです)
 場所は矢川駅から歩いて20分ほどのSさんの畑。ですから、園から西国立駅まで歩き、南武線に1駅乗車し、出かけたわけです。
 ちなみに、以前は園から徒歩5分ほどの畑でしたので、全園児で出かけることができましたが、今は5歳児と4歳児にしぼっています。
 その分、出かけた子どもたちは、お留守番の3歳児の分まで掘ってこよう、と張り切ってくれました。結果、460個も大きく、おいしそうなサツマイモ(品種は「紅はるか」)が収穫できました。帰り道のリュックサックはとても重そうでしたが、みんな頑張って持ち帰ってきました。
 さて、お家でどんな料理に変身するのかな?
 そうそう、園にも少し残し、焼き芋にする予定です。しばらく干し、甘さが増した頃に焼いていこうと思います。
2023年10月25日

消しゴム ハンコ ワークショップ

 10/18、10/23、2回にわたり、有志のお母さんたちが企画した「消しゴム ハンコ ワークショップ」が開かれました。大まかな工程は写真の通りです。
 ちなみに専用のインクを使い、アイロンをかけると布地にも定着するとのこと。オリジナルのTシャツやランチョンマットなどもできそうですね。とってもステキです。
 今年は新型コロナウイルスが5類に移行したことで、サークル活動に加え、こうした企画もたくさん取り組まれています。趣味や特技を披露し合うことはもちろんのこと、親御さん同士の交流、友だちづくりにもつながるようです。これからも楽しみにしたいと思います。企画して下った皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
2023年10月23日

知ってるつもり?!

 野川公園遠足の帰り道、バスも園近くの緑川通りに無事到着し、あとは正門まで100mほど歩くだけ。
 (本園前の道路は道幅が狭く、大きなバスの駐停車はできまませんので・・・)
 大きなケガもなく、人数確認もバッチリ。あとは忘れ物を確認し、お母さんたちが待つ園庭に戻るだけ・・・と思っていたら、3歳児のAちゃんの帽子が見つからないとのこと。一大事です。
 Aちゃんによれば「オレンジのところにかけた・・・」とのこと。座席のヘッドレストにはオレンジ色のカバーがかかっており、そこにかけたということは、座席背後のフックか、ドリンクホルダーにかけたまま、ということでしょう。
 ただ、先生たちも探したものの見当たりません。私も運転手さんと一緒に座席下までくまなく探しましたが、まったく見つかりません。
 “もしや、公園に落としてきた?でも待てよ。公園内で身支度をし、バスが待つ駐車場に向かう時は帽子をかぶっていたぞ・・・。荷物を置いていた広場も忘れ物がないか、くまなく確認もした!だとすると、やっぱりバスの中?でも、見つからない・・・”いろいろ思いを巡らせましたが、無い物は無い。
 お母さんに状況説明、そしてお詫びをし、ご了解いただいたものの、片付けが一段落したら、やはり野川公園に探しに行こう、と考えていました。
 すると、Aちゃんのお母さんが帰り際、以前、座席カバーに帽子を入れ込んだことがあった、との情報をくださいました。さっそくバス会社に電話し、調べてもらうと、なんとオレンジ色のカバーの中に帽子があったとのこと。すぐにバス会社に取りに行き、ようやく一件落着。本当にホッとしました。
 エッ?いったい何の話をしているのかって・・・。それはですね・・・。いまだに、子どものことがわかっていない、ということです。
 「オレンジのところにかけた」との言葉をそのまま捉え、目に見える範囲しか探さなかった私たち、いや私!
 小さい子どもたちが大人とは異なる世界で生きている存在であることを忘れていました。子どもの発想や振る舞いは、大人の想像をはるかに超えるものなのに、それを実感していない。本当に反省です。頭と心を柔らかくしていかないと、子どもたちともズレるだけですね・・・。気をつけていきたいと思います。
2023年10月22日

野川公園遠足パート2

 野川公園遠足の続きです。
 初めて来た3歳児は、5歳児にリードしてもらい、小さい山がある広場にやってきました。
 園から持ってきた段ボールを使い、さっそく山すべりを始めると、歓声をあげ、何度も挑戦していました。腹ばいや後ろ向きなど、滑り方も工夫していました。
 その後、4歳児からドングリがたくさんある場所を教えてもらいました。行ってみると、あるは、あるは・・・!!、まるで“ドングリの海”といった感じ。しかも、風が吹くと“ドングリの雨”まで降ってきました。子どもたちは牛乳パックで作った入れ物にたくさん集めていきました。これは良いおみやげになったはずです。
 ドングリ集めが一段落したのが11時10分頃でしたが、この頃から「お腹がすいた!」の大合唱。今日はとても早起きしましたから、当然のことですよね~。そこで、少し早めのお昼にするため、最初に荷物を置いていた広場に向かいました。
 食後は広場近くに切り株がたくさんあることを見つけ、登ったり、飛び降りたり・・・といったダイナミックな遊びが展開されました。もちろん、男の子だけなく、女の子だって挑戦しました。切り株の上は見晴らしも良く、とても気分が良いようです。仲良し2人組も、心地よい時間を共有していたようです。本当に楽しそうでした!良かった!良かった!
2023年10月21日

野川公園への遠足

 本日(10/20)、むさしのの都立公園「野川公園」(三鷹市大沢)に全園児で遠足に行きました。チャーターしたバスに乗車し、走ること約1時間で公園に到着。
 トイレを済ませた後、さっそく広々、そして緑豊かな公園内の散策を始めました。そうそう、初めて来た3歳児は5歳児がリードしてくれましたよ。
 ドングリあつめ、山すべり、切り株登りなど、日頃、出会うことの少ない豊かな自然を相手に楽しい遊びを繰り広げていきました。
 木陰でみんなと食べたお弁当もとてもおいしかったな~!
 今頃は、お家でおみやげ話の花が咲いているかもしれませんね。
2023年10月20日

キンモクセイの思い出

 正門を入ると、サルスベリの奥にキンモクセイ(金木犀)があります。日頃は忘れられがちな木ですが、花が咲くこの頃、とても良い香りがし、「あ~、ここにキンモクセイがあったのか・・・」と気づかされます。
 この時期になると、私は保育者になりたての頃を思い出します。それはちょっと苦く、そして情けない思い出です。
 今から40数年前、私は千葉県内の幼稚園で初めてクラス担任になりました。それ以前も別の幼稚園・保育所に勤務していましたが、クラスを持つことはできませんでした。
 担当したクラスは2年保育4歳児42名。ちなみに、この頃はまだ4歳児入園、つまり2年保育が主流でした。また40名超のクラスも珍しくありませんでした。
 このクラスにAちゃんという、おとなしく、あまり目立たない女の子がいました。ただ、入園当初はもちろんのこと、1学期、そして2学期明けも手を煩わせることはなく、私も特に気にしていませんでした。
 そんなAちゃんが、一人でキンモクセイの花をひろっている姿を見かけました。
 「いい匂いだよね。たくさん集めてね!」
 私がそう声をかけると、Aちゃんが「お母さんに会いたい」とつぶやきました。思わず「エッ?」と聞き返すと、Aちゃんは「お家に帰りたいの・・・」とシクシクと泣きながら、訴えてきました。
 私としては青天の霹靂。
 “どうして今頃・・・”
 “今まで、一度もそんなこと言わなかったじゃない・・・“
 “園に慣れていたんじゃないの・・・”
 正直、かなり戸惑いました。
 でも、Aちゃんを慰めるうち、今まで一対一で関わってこなかったことに気づきました。だからこそ、彼女の本当の気持ちにも気づいてあげられなかったわけです。本当に申し訳ないと思うとともに、いかに保育者として未熟であるか、ということにも気づかされました。
 思えば、関わりやすい子、手を煩わせる子への対応ばかりで、それ以外の子どもへの関わりは、二の次三の次になっていました。言わば「目立たない子=問題のない子=だから進んで関わる必要なし」と考えていたわけです。本当に恥ずかしい話です。Aちゃんは「それではダメだよ」と気づかせてくれたわけです。キンモクセイの香りがただよう頃になると、そんなAちゃんを思い出すのです。Aちゃんの姿とキンモクセイが重なっている、と言えるかもしれません。
 その後、Aちゃんとは改めて個別的な対応を通して、信頼関係を築いていきました。5歳児に進級する頃には友だちもでき、私に軽口を言ってくるようにもなりました。
 問題が生じてから対応するのではなく、日頃から子どもの内面に寄り添うことを大切にすべき、という保育者の基本姿勢を学ばせてもらった体験のひとつでした。
2023年10月13日

未就園児も走りました

 今年の運動会は人数制限をせず、大々的に開催することができました。 そのため、未就園児の競技にもたくさんのご参加をいただきました。本当にありがとうございました。
 ゴールにはささやかなプレゼントとして砂場セットを用意させていただきました。ゴールを目指して一目散に走るお子さんもいれば「お母さんと一緒がいい・・・」というお子さんもいましたね。本当に一人一人、いろいろな表情を見せてくれていました。来年、入園されるお子さんもいらっしゃるかもしれません。今から楽しみにしたいと思います。  
 そうそう・・・。残念ながら、運動会当日に別件があり、参加できなかった方。プレゼントも多少残っております。園見学にいらした際、遠慮なく、お声かけください。
2023年10月08日

楽しかった運動会

 本日、大きなケガもなく、無事、運動会を終えることができました。保護者の皆様、本当にありがとうございました。とても盛り上げていただき、子どもたちも大喜びでした。
 特に、1周約60mのトラックを駆けめぐる5歳児のクラス対抗リレーは、皆様の応援もあり、普段より1.5倍くらいの速さで競い合っていました。
 エッ?タイムを計ったのか?って・・・。それはね・・・。
 でも、一人一人の走りはとてもダイナミックかつスピーディであったことは間違いありません。バトンタッチも乱れることなく、スムーズに受け渡していました。運動会当日の独特の雰囲気が、普段以上の力を発揮することにつながったのだと思います。運動会の花形、と言ったところでしょうか。
 でも、待てよ・・・。5歳児のリレーだけが花形、というわけではありませんよね。  
 例えば、4歳児の「鉄棒で遊ぼう」や3歳児の巧技台や梯子・一本橋を使った「遊園地で遊ぼう」などもステキでしたよね。
 広い園庭のど真ん中で、一人ずつ、自分なりのやり方で鉄棒で前回りをする。遊園地に見立てた巧技台や梯子・一本橋を登ったり、渡ったり、飛び降りたりする。その姿を、応援席の子どもたちや保護者全員が静かに見守り、無事終えたタイミングで拍手が起こる。格別な時空間が参加者全員によって創られた、と言えるかもしれません。まぁ、その場にいるからこそ、感じられたものかもしれませんが・・・。
 こんな楽しい一日を過ごした子どもたちは、休み明け「また運動会やりたい!」と言い出すことでしょう。勝負に負けた種目は、リベンジに燃えているかもしれません。こうして「子どもの運動会」はまだまだ続くのです。
2023年10月07日

いよいよ運動会です

 明日(10/7)は待ちに待った運動会です。
 年長5歳児は「リレー」「跳び箱」「ダンス(セブンステップ)」「つなとり」、年中4歳児は「かけっこ」「鉄棒」「つなひき」「ダンス(シューフライ)」、年少3歳児は「かけっこ」「巧技台」「ダンス(あるけあるけ)」などに挑戦します。
 そうそう、親子競技もありますよ。また、お父さん、お母さんたちが力をあわせる種目や、未就園児や小学生たちの競技も用意してあります。
 天候に恵まれ、楽しい一日になるといいですね。5歳児たちがたくさん作った「てるてる坊主」の効果がありますように・・・。
2023年10月06日

ウソコとホンコ

 先のブログでもふれましたが、9月の誕生会にて教師劇『とんぼのうんどうかい』を子どもたちに観せました。
 私は「ギャングコウモリ」という悪役。
 運動会の練習を終え、帰宅する赤トンボの子どもたちを待ち伏せし、捕まえて日干しにした後、紅茶にして飲んじゃおう、という算段。本当に悪いやつですね・・・・。
 ところが、最後は運動会の練習で力を合わせることを学んだ赤トンボの子どもたちにやっつけられます。言わば勧善懲悪のお話ですね。毎年、この時期になると「読んで!読んで!」と大人気になる作品です。私も気合い入れて、悪役に徹しました。子どもたちも喜んでくれたと思います。3歳児などは誕生会後、赤トンボのお面をつけ、ごっこ遊びも楽しんでいましたからね・・・。
 気を良くした私は、トンボごっこしていた3歳児に「ギャングコウモリだぞ~!」と声をかけました。
 すると、担任から「園長先生やめて!マズイ!マズイ!」と声がかかりました。どうやら、Aちゃんだけは、本気でギャングコウモリをこわがっていたようです。しかし、時すでに遅し。Aちゃんをしっかり泣かせてしまいました。本当にごめんなさい・・・。
 幼児期、特に3歳児など幼児期前半では、ウソっこと本当のことが区別つかないことが多々あります。つまり「虚と実」を大人のように明確に区別することができないわけです。
 例えば、ジュースさんごっこで泥水をコーヒー牛乳に見立て「飲んで下さい」と促すと、本当に飲んでしまったりするわけです。お子さんが小さかった頃、そんな失敗もあったな~という方も多いことでしょう。「良い」とか「悪い」とかではなく、こうした姿が幼児期前半の特徴です。心していかねばなりませんね。反省!反省!
 えっ?その後、Aちゃんとは仲直りできたのかって?
 巧技台を使った遊びには笑顔で参加していましたし、一本橋を渡りきった際は、自慢の笑顔を私に見せてくれましたから、大丈夫だと思います、たぶん・・・。しかも、ウソコの見立てがきくAちゃんのお友だちに、ギャングコウモリとしての私は、だいぶやっつけられましたので・・・。
 そうだ!次に悪役が登場する際は、園長権限で○○先生にやらせちゃおうかな~!
 えっ?その発想はハラスメント・・・。確かに・・・。では、あきらめて、次回も悪役に専念します!!
2023年10月01日

図鑑も友だち

 幼い子ども向けの本といえば、絵本が定番ですよね。絵本は子どもたちをお話の世界にいざない、想像力もかき立ててくれます。本当に魅力的ですよね。
 ただ、図鑑も意外に興味を示すもの。
 例えば、先日、暑さ負けを癒やすため、4歳児のAちゃんが事務所で体を休めていた時のことです。
 「動物が好き」とのことで『動物図鑑』を貸してあげました。すると、大好きなイヌやネコのページをくい入るように見、名前・色・形など、新発見があるたびに「ちょっと、園長先生も見てよ!」と声をかけてくれました。
 (事務仕事が進まないな・・・とは思いつつ、私も楽しくなったので、お付き合いさせてもらいました)
 また、図鑑を見ているだけでなく、気に入った動物を絵にもしていました。事務所にクレヨンがなく、鉛筆を貸してあげたのが幸いしたのか、かなり細かく、丁寧に描いていました。4歳なのに、本当にすごいな~と思いました。きっと、図鑑がAちゃんの知的好奇心を刺激したのでしょう。
 そうそう・・・、絵にはその日のお誕生会で見た教師劇『とんぼのうんどうかい』に登場した赤トンボも描いてありました。「動物」から連想したのでしょう。知的な関心と感性がつながって表現される幼児期の典型的な姿、と言えるかもしれませんね。いや~、幼児期って、本当にオモシロイですね!!
2023年10月01日

お月見を楽しむ

 今年は9月29日(金)が「十五夜」です。
 正門で「また来週!!」と降園を見送っていたら、4歳児の仲良しさんが「おうちに帰って、早くお団子をつくろうね~」と、うれしそうに手をつなぎ、帰ろうとしていました。
 「えっ?お団子を“食べる”じゃなくて、“つくる”の・・・?」
 「そうだよ。○○ちゃんちで!」
 なるほど・・・、そういうことなのね。納得、そして感心しました。
 「先生、ススキ、もらっていいですか?」
 今度は5歳児のお母さんからリクエストをいただきました。
 「どうぞ、どうぞ。手を切らないように、お子さんと一緒に上手にとってくださいね」
 お月見の季節、ススキも買うと意外に高いようです。せっかく園庭にはえているのですから、大いに活用していただきましょう。
 近年、文部科学省も学校教育に伝統行事を取り入れることを推奨しています。大切な姿勢だとは思いますが、本来、伝統行事は家庭や地域で祝うものです。まして「お月見」は夜の行事ですからね・・・。さぁ~て、今宵、どんな「お月見」を楽しんでいるのでしょうか。
 あれっ?そんなことを言っていたら、雨が降り出してきました。残念!あとは、お団子。おいしくめしあがれ!
2023年09月29日

うちの運動会

 万国旗がたなびくグランドに先生の号令が響き渡り、子どもたちが一糸乱れず、練習の成果を親たちに見せる・・・。運動会というと、こんなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。きっと「バエ(見栄え)」もするのでしょうね・・・。
 こんなイメージで本園の運動会を見た方は、きっとガッカリされると思います。なぜなら、本園ではあらかじめ先生が種目を決め、当日を目指し、毎日毎日練習させることはしないからです。
 「じゃあ、どうやって運動会するの?」
 そうですね・・・。簡単に言えば、遊びから運動会でやりたいものを見つけ、先生と一緒に種目として整えていく、といったところでしょうか。
 ちなみに、子どもは運動会シーズンだけ走るわけではありませんよね・・・。外に出て、目標物を見つければ、いつでも走り出したくなるものです。気の合った友だちとの間では、どっちが速いかを競うことも楽しみます。本園では、こうした体を動かす遊びや、競うことを楽しむ遊びを盛り上げていきます。
 すると、運動会体験がある5歳児から「これを運動会でやってみたい!」という声があがります。こうした声を先生が上手にくみ取り、クラス内、そして園全体に広げていく中で、運動会を迎えるわけです。
 さて、今年はどんな姿が盛り上がり、当日を迎えるのでしょう?今から楽しみですね!
2023年09月23日

幼稚園時代の思い出

 毎年、幼稚園教諭を目指す大学・短大等の教育実習生をたくさん受け入れています。今年はそのうちの一人に卒園生がいました。
 私「幼稚園の頃のこと、覚えてる?」
 卒園生「なんとなく・・・」
 私「やっぱり、ジャングルまつりやわんぱくまつりかな?」
 卒園生「いや~、そういうのは、あんまり覚えてないんですよね」
 私「じゃあ、どんなこと?」
 卒園生「モンキーブリッジやターザンロープで遊んだのを覚えてます。モンキーブリッジはユラユラして楽しかったな~」
 私「なるほど・・・」
 教師の習性でしょうか?本園独自の園行事こそ、思い出に残っているはず・・・と思っていましたが、卒園生の実感は異なるようです。
 そういえば、以前、私が担任した卒園生も、こんな話をしていました。
 「私がお弁当を落とした時、“大丈夫だった?”って、やさしく聞いてくれ、汚れた床をキレイに拭いてくれたのがうれしかったな~。叱られると思っていたけど、違ったから・・・」
 私としても、まったく記憶がなかっただけに、とても意外な思い出話でした。なにげない日常にこそ、子どもの記憶に残る体験がちりばめられている、ということでしょう・・・。心しておかねばいけませんね!
2023年09月20日

「お泊まり会」大成功!!パート2

 お泊まりの翌朝、朝食の準備が整う間、子どもたちにインタビューしてみました。
 まずは起床時間。いろいろな時間帯の返事があったので、時間単位でまとめ、手をあげてもらいました。すると「3時」に8人、「4時」に6人、「5時」に7人・・・。思わず「本当ですか?」と言ってしまいましたが、まぁ、それだけ“早起きした”、また“眠れなくて大変だった”というアピールのようです。事実とはかなり異なりますが、気持ちはわかります。
 次に夢の話も聞いてみました。半分くらいの子どもたちが「夢を見た」とのこと。これは信憑性がありそうです。
 では、その内容は・・・?
 A「火を見た」
 B「花火」
 C「幼稚園の周りをマラソンした」
 D「カレー食べた」などなど・・・。
 どれも、お泊まり会で体験したことばかり。本当に見た夢の話かどうか定かではありませんが、それだけ、お泊まり会が楽しかったということでしょう。良かった!良かった!

 お家に帰っても、お泊まり会の話で盛り上がってるといいな~!!

2023年09月08日

「お泊まり会」大成功!!

 9月7日~8日、年長5歳児が「お泊まり会」に挑戦しました。コロナ禍で中止していましたので、3年ぶりの実施です。
 ちなみに、他園では園外に出かけ、公共施設に宿泊するケースもあるようですが、本園は伝統的に園内に泊まります。慣れた場の方が、親御さんから一晩離れる不安もやわらぎますからね。
 また「お泊まり会」は宿泊だけでなく、食事や着替え、入浴、布団敷きなど、身の回りこともすべて自分で行います。こうした生活行動も、毎日通っている幼稚園であれば、見通しをもって進められるでしょう。
 もちろん、参加した全員が身の回りのことを完璧にこなしたわけではありません。保育者の支えも当然あります。
 ただ、お泊まりの翌朝、元気に起床した子どもたちは「自分でできた!やれた!」といった実感をもってくれたはずです。こうした成功体験は自信を深めること、また意欲を高める基盤となるでしょう。近年、幼児期に育つことが求められている「自立心」にもつながるかもしれませんね・・・。
2023年09月08日

防災の話に聞き入る

 9月1日から2学期が始まりました。今学期もたくさん遊び、自分の世界を広げてほしいですね。私たちも、しっかり支えていきたいと思います。
 さて、始園式では「防災の日」(今年は関東大震災から100年という節目)であることを踏まえ、地震や火災時の注意事項、特に避難時の心構えを「おかし」の語呂合わせで紹介しました。
 ちなみに「お」は「押さない」「か」は「駆けない」「し」は「しゃべらない」です。すでに知っているお子さんもいたので(素晴らしいことです)答えてもらいながら、そのポイントを確かめました。3歳児も含め、みんな、とてもよく話を聞いていました。
 「ちょっと難しいお話かもしれないけど」
 こんな前置きが集中力をより高めたようです。
 「お家に帰ったら、お母さん、お父さんともお話してね」
 そんなお願いをして、始園式を終えました。さて、お家に戻って話題になったかな?
2023年09月01日

色水でジュース屋さん

 今年の夏も園庭にオシロイバナが咲きました。昨年度の経験もある5歳児は、さっそく花を摘み、色水づくりを始めました。
 「赤だけじゃなく、黄色もある!」
 花の色の違いにも気づいた子どもたち。
 「これならジュース屋さんができる!」
 さすが年長さん、すぐに発想が広がります
 色が混ざらぬよう、カップごとに丁寧に色分けし、ジュースを作っていきました。
 「でもオシロイバナには毒があるんだよ」
 物知りのAくんが教えてくれました。
 すぐに確かめてみると、下痢や嘔吐を引き起こす可能性がある「トリゴネリン」という毒が白い粉が出る種の部分にも含まれているとのこと。ただ、口にしない限りは大丈夫なこともわかりました。
 「ちょっと心配させないでよ~」
 安心した子どもたちは、再びジュースづくりに専念。本当にいろいろなことを考え、工夫・共有していく5歳児。大したものです。
 でも、ジュースをつくっているこの場所はお部屋の中なんですけど・・・?!
 どうやら、この点は気になっていないようです・・・。まぁっ、いいか!
2023年08月29日

チャボの死に心を痛める

 夏期保育の準備を始めた日、掃除のため動物小屋に入ると、オスのチャボ「なな」が亡くなっていました。
 思えば「なな」は最年長のオスとして、常に群れをリードしていました。他のチャボたちは元気ですから、暑さやエサ不足で亡くなったわけではないようです。かなりの高齢でしたから天寿をまっとうしたようです。
 「かわいそう~」
 「お墓をつくってあげよう!」
 預かり保育に参加していた子どもたちから、自然に声があがりました。特に、日頃、動物当番でお世話をしている5歳児は熱心でした。翌週、夏期保育が始まると、さっそくクラスメートにも伝え、みんなで冥福を祈っていました。
 動物はかわいく、子どもも大人も癒やされます。ただ生き物ですから「死」は避けられません。「死」は悲しく、心が痛みますが、それゆえ「命の大切さ」に気づく機会にもなるのだと思います。うまく言葉にならなくても、チャボを見送った子どもたちには「畏敬の念」も芽生えつつあるかもしれませんね。
2023年08月28日

「クラゲ」の変身

 夏ならではの場所に出かける機会も増える時期ですよね。8月の預かり保育では、こうした印象深い体験をもとにした遊びがたくさん見られます。
 例えば、先週は海や水族館に出かけた体験を思いだし、「クラゲ描き」を楽しむ姿が見られました。クラゲは形や色、動きなどがとても魅力的ですからね~!。年齢を問わず、何枚も描いていました。
 そして今週に入ると、クラゲは頭や足などのパーツを切ったもので構成されるようになりました。見た目は画用紙に描いた時と同じように平らですが、子どもにとっては立体的なイメージになっているようです。ですから窓ガラスに貼り、海で泳いでいるようにしていました。
 さらに、5歳児が「こうしたら、もっと海っぽい」と大きなペットボトルをクラゲにあててみました。すると、クラゲを貼った3歳児も「本当だ!本当だ!」と大喜び。そうそう、預かり保育は異年齢での保育なんですよね。同年齢では得られない刺激も、子どもたちのイメージや工夫を広げているようです。
2023年08月04日

水は友だち、水で友達

 暑い夏はやっぱり水遊びが一番!預かり保育でも連日、水遊びを楽しんでいます。
 ただ、以前にも書きましたが(「夏だ!プールだ!水遊びだ!」2023.6.28)、水遊びと言っても、個人差や年齢差があります。
 例えば、この日も、ためらわず首まで水につかっていたのは5歳児でした。3・4歳児は足までで、立って遊んでいました。
 また、3・4歳児はジョーロで水をくり返し流すことを楽しんでいました。水の感触を楽しむ、いわゆる「感覚遊び」を楽しんでいました。一方、5歳児はグッズを様々なものに見立て、ストーリーを考えながら「ごっこ遊び」を楽しんでいました。こんな遊び方の違いもあるわけです。
 ただ、3・4歳児も感覚遊びを楽しんでいるからと言って、一人遊びをしていたわけではありません。ジョーロの水がお友だちにかかっても、ニッコリしてくれると、安心して互いにかけ合う遊びを楽しんでいました。動作を共鳴し合うことは友だちになる第1歩と言えるものです。水が橋渡し役になったようですね。こうした異年齢のかかわりも広がっていくといいですね。。
2023年07月28日

1学期修了、感謝!!

 7月15日(土)のジャングルまつりをもって、1学期が修了となりました。
 始園式・入園式からはじまった1学期。子どもたちは、本当によく遊びました。友だちとのかかわりも広げ、そして深めつつあります。身のまわりのことも、少しずつ、自分の力でできるようになっています。
 こうした成長が見られたのも、保護者の皆様のご理解、ご協力があったればこそ。本当に感謝です。
 これから夏休みに入りますが、2学期、また元気な笑顔で再会したいですね。そのためにも、夏休み中も良い生活リズムの維持、体調管理などに努めてくださいね。
2023年07月19日

感激!! 1学期間の成長

 保育の様子をはじめてプログにアップしたのは4月7日でした。年長5歳児が誕生会を終え、イスを持ち帰る姿を「本当にしっかりしてきましたね」と題して紹介しました。
 あれから3ヶ月ちょっとたち、1学期最後の誕生会で、今度は3歳児が初めて自分のイスを保育室に持ち帰りました。4月当初は、イスの持ち帰りはもちろんのこと、お弁当の準備なども年長さんにお手伝いしてもらっていた3歳児。でも、1学期の締めくくりの時期を迎え、自分のイスをゆっくり、そして、丁寧にお部屋まで運んでいきました。あっという間の1学期でしたが、3歳児もちゃんと育ってくれているのですね。
 (まぁ、当たり前ですね。失礼!!)
 これからもいろいろなことにチャレンジし、自分の世界を広げてくれることでしょう。自立に向けたパワーを感じさせてくれる姿でした。
2023年07月14日

「ジャングルまつり」で楽しもう!!

 「ジャングルまつり」は本園独自の行事です。(詳細は「年間行事」ページのギャラリーを参照))
 コロナ禍のため、しばらく縮小するかたちで開催していましたが、今年は夕食を除き、従来通りの取り組みを再開する予定です。暑い夏の日の夕方、親子でジャングル人になりきって、ダンスやゲームなどを楽しみます。幼児はごっこ遊びが大好きですから、「見立ての世界」を楽しむ一日、と言ってもよいでしょう。
 まつりの締めくくりでは、キャンプファイヤーや花火も楽しむ予定です。大いに盛り上がり、1学期を締めくくれればと思います。
2023年07月12日

お父さんたちも学習、そして交流をしました!

 7月1日(土)の午前中、『父親向け子育てフォーラム』を開催しました。テーマは「父親の役割を考える」でした。
 前半45分は「話題提供」として、園長から「子育てスタイルの変化」「父親の家事・育児参加の実態」「父親への期待」の3点を話させていただきました。みなさん、とても熱心に聞いてくださいました。感謝です。
 そして、後半45分は少人数に分かれての「グループディスカッション」。簡単な自己紹介の後、「話題提供」の感想や、父親としての「頑張りどころ」「悩みどころ」を語り合っていただきました。
 各グループ、いろいろなやりとりがありましたが、やはりポイントは「円満な夫婦関係」。これなくして、お子さんも健やかに育つわけはありませんからね・・・。そのためにも、お母さんにとって、お父さんが「精神的な支え」になっていることも大切、といったことも共有できた気がします。
 私も一人の父親として、大変勉強になりました。ご参加下さった皆様、本当にありがとうございました。
2023年07月05日

夏だ!プールだ!水遊びだ!

 今週からプールがオープンしました。
 プールサイド付きとミニプールの2本立て。年齢はもちろんのこと、水への慣れ具合、身長などを考慮し、使い分けていきます。個人差はありますが、おおむね楽しんでくれているようです。やはり、子どもは水が大好きですからね。
 ただ、手先で水遊びを楽しむことと、体全体を水につけていくことは大違い。無理せず、その子なりのペースを大切にしてあげたいと思います。
 体験が少ないお子さんは、まずは顔に水がかかってもへっちゃらになることが目標かな?この機会に、お家でも自分で顔を洗ってみるのも一案かも・・・。起床時やお風呂の際、少しずつ挑戦してみてはいかがでしょうか!
2023年06月28日

保護者サークル、大盛況!!

 本園では、保護者の会が親御さん同士の親睦を深めたり、リフレッシュする機会をたくさん企画・運営しています。
 今年は「人形劇」「ミニコミ誌づくり」「クラフト製作」「コーラス」「ピンポン」「わらべうた」が定期的に取り組むサークル活動です。このうち「人形劇」と「コーラス」は最も古く、1989(平成元)年度に発足したサークルです。また、ミニコミ誌は『マンマ』というタイトルで、今年で発刊32年目を迎えています。
 強制ではなく、“この指と~まれ!”といった感じで集っているからこそ、長続きしているのでしょうね・・・!!
 (これも一種の「SDGs」??)
 そうそう、サークル活動だけでなく、単発で楽しめる講座やワークショップも企画されています。まもなくストレッチ講座もあるようです。まるで、カルチャーセンターのようですね~。いや~、親御さんのパワー、アイディァは本当に素晴らしいです。
2023年06月23日

考え、工夫して、作る・造る・創る!

 先週、年長5歳児の2クラスがお店やさんを開店し、大盛況でした。
 今年は、みどり組が「お花屋」「飴屋」「おもちゃ屋」の3軒、きいろ組が「忍者ショップ」「アクセサリー屋」「絵本屋」の同じく3軒でした。
 遊びの中で、毎日のようにつくることを楽しんでいる子どもたちは、工夫した物、魅力的な物が見つかると、売り買い遊びにつなげることがあります。こうした遊びの芽を担任が上手に支え、クラス全体での取り組みへと発展させたのが、今回の「お店やごっこ」だったわけです。
 写真ではわかりにくいのですが、それぞれの品物は、とても“凝って”います。形はもちろんのこと、色合い、仕掛けや動きなど、様々に工夫し、ひとつひとつ丁寧につくりあげていました。
 「同じ人が何回も買いに来た!」
 「早く売れたから、うれしかった!」
 「買っていた4歳さんが喜んでくれた!」 こんな声もたくさん聞かれました。この体験を通して、また一回り、成長してくれることでしょう。
2023年06月19日

「同じ」がうれしい

 「リス、作ったの!」
 4歳児のAちゃんがうれしそうに見せに来てくれました。
 しかし、大人の私から見ると、あまり、リスっぽくは見えませんでした。顔の部分は愛らしく作られてはいるのですが、リスらしい胴体や手足はありませんでした。
 「リスなんだ・・・」
 思わず、そうつぶやくと、
 「そう!ホラッ、同じでしょう!」
 Aちゃんはリスの尻尾を結んだ後ろ髪に重ねて見せてくれました。確かに、リスの尻尾はAちゃんの結んだ髪の毛と同じように見えました
 (写真ではちょっとわかりにくいかな~?)
 4歳児は象徴機能(イメージと言い換えてもよいかもしれません)が強化される時期と言われます。そのため「見立て」の世界がとても豊かになります。
 ただ、見立てにはきっかけも必要です。今日のAちゃんは結んだ髪の毛がお気に入りでリスの尻尾と同じように作れたことがうれしかったようです。
(もしかすると逆、つまりリスが先かもしれませんが・・・)
 これからも、お気に入りと同じものを見つけ、イメージの世界を広げてくれるといいですね。
2023年06月14日

1年生、楽しいネ!!

 6月5日、1年生が幼稚園に遊びに来てくれました。
 その際、Aさんが私たちにお手紙を持ってきてくれました。(いや「カード」と言った方が良いかもしれませんね・・・)
 校舎のイラスト入りで「がっこうたのしいよ」と題した上で、「じゅぎょうのじゅんばん(授業の順番)」「すきなきゅうしょく(好きな給食)」「いまはまてること(今、はまっていること)」の3本立てで、2ヶ月ほど経過した学校生活の様子を伝えてくれています。とても面白いレイアウトで感心しました。
 もちろん、内容もとてもユニークです。
 まず、校舎のイラストですが、就学した小学校の形とは違うようです。でもAさんは、校舎の真ん中が一段高くなり、時計があるものを描いています。おそらく、Aさんの学校イメージを表しているのでしょう。幼児期後半から小学校低学年期には「これはこう」といった概念が形成される、と言われます。その特徴は絵画によく表れます。「客観的な見方」までには至りませんが、自分なりに物事に共通する性質を抜き出し、概括的な意味を表すことができるようになるわけです。成長しているな~と感じさせる姿です。(今後、こうした「概念」を良い意味で破り、創意工夫を引き出す教育が小学校において展開されるはずです。たぶん・・・)
 次にユニークなのは授業のことです。「じゅんばん」と書いてありますが、時間割の順とは少し異なるようです。もしかすると、好きな授業、あるいは印象深い授業を書き記したのかもしれません。「てすと(テスト)」はその代表的なものかもしれません。おそらく、テストは授業ではなく、その一部と思われますが、Aさんにとっては気になるものなのでしょう。「その気持ち、よくわかるな~」という方も多いのではないでしょうか・・・。
 給食の話題も面白いですね。食べることが好き、という気持ちがよく伝わってきます。食事は元気に、そしてたくましく成長していくための基盤です。今後も、好きなメニューが増えていくことを期待したいものですね。
 そして右端のコーナーに、今、夢中になっているものとして、一輪車をあげているのも印象的です。しかも、これだけイラスト入り。うまく乗れない時もあるでしょうが、それでも「はまっている」わけです。とっても楽しいのでしょう。「好きこそものの上手なれ」と言われるように、意欲は成長の原動力です。1年生に限らず、未来を担う子どもたちに対しては、結果よりも「やってみたい」という前向きな気持ちを大切にしてあげたいものですね。
2023年06月11日

「梅シロップ」完成

 今年も年長5歳児が「梅シロップ」をつくりました。
 4月当初から梅の実ひろいに夢中だった子どもたちでしたが、担任と一緒に昨年度のことを思い出し、今年も「梅シロップ」づくりに挑戦しました。
 集めた梅の実はなんと200個近く。5月中旬に氷砂糖を入れ、仕込みをしました。その後、水分が抜けていく様子にも注目しつつ、完成を心待ちにしていったようです。そして、約1ヶ月後、ようやくシロップ状になり、みんなでおいしくいただいたわけです。もちろん、小さいクラスにもおすそ分けしました。「ちょっと甘過ぎ」といった感じを受けた子どももいたようですが、おおむね「おいしかった!」との声。やっぱり、自分たちで収穫し、つくったものの味は格別ですよね。
 近年、「食育」という取り組みが保育でも重視されていますが、立派な料理を作らせたり、食材の名称や栄養素を覚えさせること、と思われる向きもあるようです。でも、こうした、言わば「調理実習」や「栄養教育」は、小学校高学年に設定される「家庭科」で学習していくもの。「やらせればできる」からと、小学校教育の先取りをするのは考えものですね・・・。まぁ「食育」だけに限りませんが・・・。保育では「楽しく食べる」姿を育てていくことが大切だと思います。
 エッ?「それって、どうやって育つの?」ですか・・・。ブログで語りきれることではないので、聞きたい方は声をかけてください。
2023年06月11日

自然物にいやされて

 4歳児のAくんは登園時、時々、お母さんと別れがたく、涙を見せます。理由は日によっていろいろですが、預かり保育の日が一因となることもあるようです。
 まぁ、お友だちが通常の保育時間に帰宅するのに自分は園に残る、というのは、やはり寂しく、そして悲しくなるものですよね。気持ちはよくわかります。
 そんな時は担任がていねいに対応し、気持ちの切り替えを促しています。Aくんも担任のサポートを受け、お母さんの姿が見えなくなると、意外にケロッと落ち着きます。
 “さっきまでの大泣きはなんだったの~”
 思わず、そんなツッコミを入れたくなる日もありますが、こうした姿はAくんに限らず、幼い子どもにはよく見られるものです。その意味で、別れ際の涙はひとつの「儀式」みたいなものかもしれませんね。
 ただ、この日は涙は乾いたものの、自分の部屋に入るのをためらい、砂場周辺でたたずんでいました。そこで、登園が一段落し、正門を閉じ、手が空いた私がアプローチしてみました。
 でも、ストレートに「元気を出そう!部屋に入ろう!」では、気持ちの落ち込みを逆なでするだけです。
 “どうしようかな・・・”と迷っていると、Aくんが「アリだ」とつぶやきました。見ると、たくさんのアリが列をなして歩いているではありませんか。虫の動きを見るのは私も好きなので、思わず「すごいね!」と叫んでしまいました。そして、事務所の前に大きな巣穴があることを思い出し、Aくんを誘ってみました。
 「エ~、どこどこ?」
 Aくんもすぐに反応してくれました。
 その後は、2人でしばらくアリの巣穴探しを楽しみました。そして、Aくんの方から「楽しかった」と言い、自分から部屋に戻っていきました。
 キッカケがあれば気持ちが切り替えられるのに、それがなかなか見つからず、ズルズルと落ち込みが続いてしまう。子どもだけでなく、大人でもあることですよね。そんな時、自然物がキッカケを与えて入れることは意外に多いもの。自然物特有の形態や色彩、そして動きなど、その魅力はなかなか言葉に表しにくいものですが、なぜか、心がいやされます。みなさんも、そんな体験ありませんか?!
 大人が “なんとかせねば” と力むより、時に自然物に助けてもらうと、子どもも自分で落ち着きを取り戻し、前向きになっていくようです。自然は偉大です。
2023年06月07日

一応、妻はいるのですが・・・

 “気持ち悪い~~”と思わず、読んでいただけると助かります。
 最近、5歳児のAちゃんから熱烈なラブコールを受けています。「結婚して!、結婚しようね!」とプロポーズまでいただいています。担任に伝えてみると「私にも結婚したいって言ってますよ。“浮気”されたかな(笑)」との返事。ライバル出現、かな・・・?
 思えば今年の4月から園長が交代し、子どもたちもさぞ戸惑ったことでしょう。しかも、以前のブログにも書きましたが(子どもからもらったプレゼントの意味:4/10)、私は男性、なおかつ老人の域に達している身です。親近感がわかないどころか「怖そう~」と感じることもあるはずです。こうした中、まだまだ一部の子どもではありますが、好かれつつあることは本当に有り難いことです。
 ちなみに、先日もらったお手紙(ラブレターかな?)には「いつもかんばっているせんせい」と書かれていました。園長としての事務仕事だけでなく、大工仕事などの力仕事を見て、評価してくれたのかもしれませんね。
 やはり、頑張っている姿は魅力的に映るもの。まだまだ老け込んでいる場合ではありませんね。頑張っていかなくっちゃ~!!
2023年06月06日

遊びを創る子どもたち

 園庭にテニスコート出現。
 今、赤土のコートで熱戦を繰り広げる全仏オープンの再現か・・・??通りかかった保護者の方からも「おもしろいですね~」と大評判です。
 きっかけは、4歳児Aくんの「ラケットを作りたい」という一言だったそうです。そしてラケットだけでなく、ボールも作ったことでテニスごっこへと発展したわけです。多いときは10人を越える4歳児が仲間入りし、楽しんでいます。
 ただ、ボールも手作りですから、テニスボールのように弾みません。そのため、実際のラリーは羽根つきのような感じです。でも、それがまた楽しいようです。私の記憶をたどる限り、テニスごっこは初めてみました。これからも、興味・関心をフル稼働させ、新しい遊びを創り出してくれることでしょう。楽しみですね~。
2023年06月02日

「静かな表し」を見逃さないように・・・

 事務所でパソコンに向かい、急ぎの仕事をこなす中、Aくんがいることに気づくのが遅れました。Aくんが「園長先生、見て!見て!」と大声で呼びかけてくるタイプではないことも、気づきが遅れた要因かもしれません。
 さて、Aくんは何の用事があって、事務所にいる私を訪ねてきたのでしょうか・・・。
 それは手にしたものを見れば、すぐにわかりました。風車を見せにきてくれたのです。
 実は、前日、Aくんは「風車がない」と困っていました。帰りの時間が近づき、クラスメートがお部屋に入った後も、入室をためらうほど、風車が気になっていました。ただ、大泣きしているわけではありません。探し当てることを周りに強く求めるわけでもありません。しかし、表情は曇っており、風車が見つからないことへの不安、不満、戸惑いなどを持っていることは確かです。
 そこで、私はAくんが納得するまで、一緒に探していこうと考えました。
 まずは、Aくんのロッカーを確かめたところ、小さめの風車がありました。
 私「風車、ここにあるじゃない。良かったね」
 A「それじゃない。」
 私「エッ、違うの?」
 A「大きい、黄色の風車」
 私「エ~・・・、どんなのだろう?」
 担任や友だちに聞いてみたものの、誰も見ていない、わからないとの返事。でも、Aくんが「ない」と言っているのですから、「あった」はずです。そこで、園庭も含めて、Aくんが歩いた場所などを聞きながら、あちこち一生懸命探しました。しかし、結局、その日は見つかりませんでした。Aくんは、とても残念そうな表情のまま、降園することになりました。
 「かわいそうなことをしたな・・・」
 私も申し訳ない思いを抱えたまま、帰路につきました。
 ところが、翌日、Aくんは黄色の大きな風車を手にすることができたのです。聞けば、担任があげたとのこと。
 “なくしたのなら、自分で作り直せばいいだろう”
 どこからか、そんな声も聞こえてきそうですが、それではAくんが感じている悲しさや、切なさは解消しない気がします。“甘い”と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、繊細、かつ、目立ったかたちで自己表現しないタイプのお子さんには、時に、丁寧にフォローしてあげることも必要だと思います。
 こうした大人の寄り添いに安心感を感じれば、子どもも少しずつ、自分の力で問題解決していけるようになるでしょう。自立する姿を望みたいのはヤマヤマですが、幼児期はまだまだ手をかけてあげてよいことがたくさんあります。特に、内面に様々な思いを持ちながらも、それを前面に出すことに時間がかかるタイプのお子さんには、より丁寧な対応が求められます。Aくんの健気な姿から、保育者が大切にすべき姿勢を教えられた気がしました。
2023年05月30日

「ケンカするほど仲がいい」のちょっと手前

 AくんとBくん、最近、急接近です。
 しかし、接近の仕方はやや波乱含み。言わば「ちょっかい」を出すことが多く、出された方とすれば痛い思いもするわけです。
 ただ、一方的かというと、そうでもありません。時には、手を出された方が「やめてよ」という気持ちから相手の手を払いのけ、それが相手に当たることもあります。また「反撃」もあります。お互い、痛い思い、嫌な思いをするくらいなら、かかわらなければ良いのに・・・と思いますが、帰りの会などでも2人は並んで座りたがります。時には、膝の上にグタ~と横たわり、甘えているかのようです。きっと、お互いが気になるのでしょうね。そして、一緒にいたいのでしょう。
 「だったら、仲良く遊べば良いのに・・・」
 大人はすぐにそんなふうに思いますが、出会いはじめたばかりの関係はすぐにうまくはいきません。今後もきっと「波瀾万丈」でしょう。いずれ「ケンカするほど仲がいい」と言えるような関係になるといいですね。
2023年05月26日

やりたい時が遊び時

 今週、年長5歳児 4~5人の子どもたちが縄跳びを始めました。
 「縄跳びって、冬場の遊びでは・・・?」
 どこからか、そんな声も聞こえてきそうですね。
 確かに、遊びの中にはある時期になると流行るものがあります。正月時になると凧揚げ、羽子板、福笑いなどが流行る、といった例が代表的なものでしょうか・・・。季節感を背景に遊ばれるもの、あるいは、伝統行事(お祭りなど)にちなんで遊ばれるものも多いですから、時期ごとに遊びの風景が変わることはよく見られるわけです。
 ただ幼児期は、大人や青少年ほど季節感や伝統行事を踏まえた生活はしていません。何より大切なのは、その時々の興味・関心です。時には「モノ」に、時には「ヒト」に、時には「コト(事柄・活動)」に刺激を受け、幼児たちは思い々々に遊んでいきます。ちょっと乱暴に言えば「季節なんてカンケ~ね~!!」といったところでしょうか。縄跳びを楽しむ5歳児を見ながら、そんなことを考えていました。
 A「ね~、見てて。いっぱい跳べるよ」
 そんな声をきっかけに、5歳児たちが私に前跳びを披露してくれました。ただ、張り切りすぎなのか、ちょっと急ぎすぎ、すぐにストップしてしまいます。
 私「もう少し、ゆっくり跳んでみると長く跳べるかもね・・・」
 B「え~、ゆっくりって・・・?」
 そこで、長縄を使って遊ぶことを提案してみました。回転する縄をリズミカルに跳んでみるには「郵便屋さん」がよいと考え、子どもたちに挑戦してもらうと、すぐにうまく跳べました。4歳児の頃から経験があるCくんは66回も跳びました。大したものだと思います。
 次に子どもたちに誘われたら「クマさん」「大波小波」「一羽のカラス」「青山の」など、4歳児の時に遊んできたのと新しい長縄遊びをミックスして楽しんでいこうかな・・・。もちろん、1人で挑戦する短縄遊びも頑張ってもらいましょう。
2023年05月24日

お友だちができたかな・・・?!

 朝、まだお母さんと別れづらく、泣いてしまう3歳児。遊び出しても、まだまだ1人遊びが中心となる3歳児。それが3歳児らしさですから、あわてる必要はないですよね~。ゆっくり、見守っていきましょう・・・などと思っていたら、なんと、AくんとBくんが連れ立って遊んでいるではありませんか!!
 一輪の手押し車(一輪トロッコ)に砂場の道具を入れ、押しながら梅の木の下まで行く。梅の木の下では、一輪トロッコの前後をビールケースで挟む。駐車場?それとも基地かな?
 落ち着く間もなく、Aくんが「Bくん、行こう」と声をかけました。
 (すご~い!名前も覚えたんだ!)
 そして、3歳児組前の砂場まで、2人で一輪トロッコを走らせていきました。走行はフラフラと蛇行気味ではありますが、それでも互いの動きは感じ取っているようです。Aくんが一輪トロッコをグッと押すと、Bくんも続いてグッと押す。互いの動作を見て確かめながら、交互に同じ動作を何度も繰り返し、一輪トロッコを押していきました。
 明日以降、その日の「ご気分」でお互い、どのように遊ぶかわかりませんが、少なくとも、今日は楽しい時を共有したはずです。きっと「友だち」ってこんなふうに見つかっていくものなのでしょうね。
 ちなみに、こうした姿、つまり、言葉でのやりとりよりも、互いの動作を感じ取り、波長を合わせる姿を「動作共鳴」などと呼ぶことがあります。こうした姿も幼児期の特徴のひとつです。
 楽しいことを身体で感じ合う、また響き合う中で、お互い、気が合い、友だちになっていく。そんな姿が増えていくことも今後の楽しみになりそうですね。
2023年05月18日

おそうじって、気持ちいいね!!

 砂場脇の廊下を通っていたら、サッサッサッと音がしました。見ると、年長5歳児のAくんが、靴箱用の小さなホウキとチリトリで廊下を掃いているではありませんか!!
 念のため、聞いてみると「おそうじしてるの」との答え。
(確かにその通りです。失礼しました。)
 でも、正直、意外だったので、さらに念のため「どうしておそうじしてるの?」と聞いてみました。
 すると「砂がいっぱいで、汚れているからね」との答え。
(確かにその通りです。これまた失礼しました。)
 私「よく気がついてくれたね。エライね。ありがとう。助かるよ。」
 そう声をかけると、Aくん任せにするのも申し訳ないので、私もホウキを持ってきて一緒に砂をきれいに集め、砂場に戻していきました。
 私「お家でもよくするの?」
 A「うん。ゴミがいっぱいあるからね。掃除機もやるよ!」
(Aくんの親御さん、ごめんなさい。もちろん言葉通りに受け止めてはいませんからね。要は家でも進んで掃除していることを、Aくんなりに強調してくれたわけですよね~!)
 さて、こうした姿は「進んで仕事をしている」と評価することもできるでしょう。ただ、Aくんは楽しく、そして、やりたいからやっているようでした。ちなみに、幼児期の子どもは大人ほど遊びと仕事、あるいは遊びと学習などを区別しません。ですから、Aくんにとって今日の掃除は遊びでもあったのだと思います。幼児らしさをよく表す姿だと感じました。
 ただ、それ以上に感心したのは、廊下に砂があることが気になり、キレイにしたいと思った感覚です。こうした生活感覚は指示や指導で身につくというよりも、一緒に生活している大人(特に信頼し、大好きな大人。つまり親御さんですね)の姿から感じ取っていくものでしょう。こうした体験の積み重ねと、Aくんがもともと持っている素敵な感性が響き合う中で「キレイにした方が気持ちよい」、あるいは「気持ちよく生活したい」といった生活感覚が育まれているのではないでしょうか。本当に感心させられました。
 B「お砂投げて、ごめんなさい」
 掃除が一段落したところで、砂場で遊んでいた4歳児のBちゃんが私たちに謝りにきてくれました
(もちろんBちゃんが派手々々しく、廊下に砂をまきちらしていたわけではないのですよ・・・)
 どうやら、Aくんの姿がBちゃんの心を動かしたようです。Bちゃんの中にも素敵な感覚、豊かな感性が育まれているようです。いや~、本当に子どもってステキですよね。
 それにつけても私の心根は・・・、あ~、もう・・・情けない、反省!反省!
2023年05月17日

遊ぶ時間が増えたからね~!

 外遊びと言えば、ブランコなどの固定遊具が定番ですね。ただ、それだけでは遊びも発展性がありません。そこで本園の園庭には、ビールケースなど子どもが持ち運べ、自分なりのイメージで遊びをつくり出せるモノが置いてあります。言わば「可動遊具」ですね。
 そんなビールケースを使い、初めて年少3歳児が遊び出しました。年長・中のおにいさん、おねえさんたちが遊んでいたのを横目で見て、「いつか自分たちも・・・」と思っていたのかもしれませんね。ビールケースをいろいろと組み合わせ、並べた後は、登ったり、渡ったり、飛び降りたりしていました。まだまだ体が小さい子どもにとっては、登り降りも一苦労ですが、先生の助けを借りることなく、自分の力でチャレンジしていました。こうした意欲的な姿を通して、たくましさも少しずつ増していくのでしょう。
 ところでこの遊び、実はお弁当を食べた後に見られたものでした。3歳児は4・5歳児よりも早めに食事時間を設定していますので、食べ終えた後はしばらく園庭をひとり占めできるわけです。「時間」も大切な環境だ、ということですね。今、3歳児組はお弁当は週2回ですが、4・5歳児組と同じ回数、そして同じ保育時間になっていくと、遊びの幅も広がっていくことでしょう。今からとても楽しみです。
2023年05月14日

体験を印象深いものにしたいですね

 年中4歳児組が火曜日(5/9)に国立市の北第二公園に園外保育に出かけました。本園から800mほどの距離にあり、4歳児でも気軽にお出かけできる公園です。「ゴリラごっこ」なるものも楽しむなど、開放感をたっぷり味わえたようです。なかでも夢中になったのは草花や虫さがしだったようです。
 A「四つ葉のクローバーを探したの!」
 私「見つかった?」
 B「なかった・・・」
 私「それは残念でしたね・・・。なかなか、ないんだよね。見つかると幸せになれるみたいだけど・・・」
 C「幸せか~」
 しんみりとしたつぶやきが聞こえてきました。4歳児も人生を考えているのかな・・・??
 D「でもコバンソウたくさん見つけた!」
 E「私も見つけた!」
 B「チョウチョもいた」
 私「何色?」
 B「白だった」
 私「モンシロチョウかもね」
 F「青いのいた」
 私「それは珍しい。大きかった?」
 F「大きかった」
 私「もしかすると、アオスジアゲハかもね」
 G「アオスジアゲハ?」
 そんなやりとりをしていると、図鑑を手にして調べ始める子どももいました。自然とのかかわりを本当に楽しんでいるのですね~。素敵な姿です。
 そんなやりとりをしているうち、ホワイトボードに草花や虫が書かれていることに気づきました。担任が子どもたちとのやりとりを通して公園で探したい、また見つかった草花や虫を書きだしたようです。せっかくの体験も、漠然としたままでは育ちにつながりにくいことも多いようです。体験したことを言葉、また年齢によっては文字で表していくと印象深いものとなります。こうした働きかけも大切にしていきたいものですね。
2023年05月13日

初めてのお弁当の感想は・・・?

 今日、新入園の3歳児さんが初めてお弁当をいただきました。
 (預かり保育「スキップ」ですでに経験済みのお子さんもいますが・・)
 そこで何人かに食事を終えた感想を聞いてみました。
 A「おいしかった!」
 B「おいしかった!」
 C「おいしかった!」
 3歳児ですから答えは大変シンプルですが、この一言で満足感を味わえたことがよくわかりました。朝早くからお弁当をご準備された親御さん、本当に良かったですね。
 ちなみに、食べたものも聞いてみました。
 D「ごはんと、リンゴと、くらもの(果物のことでしょうね・・・)と、サクランボ」
 E「おにぎりと、ソーセージと、たまごと、唐揚げ」
 私「全部、好きなもの?」
 D・E「うん!」
 なるほど、好きな食べ物だらけ・・・。しかも、フルーツてんこ盛り?!そりゃあ、おいしいはずですよね。
 食事の幅を広げたり、バランス良く食べることは大切にしていきたい姿です。でも、それは、この先の楽しみでよいでしょう。まずは好きな食べ物、食べきれる量を味わっていけばいいですよね。
 F「楽しかった!」
 「おいしかった!」という声が多い中、こんなFくんの感想も印象に残りました。もちろん、お弁当はおいしかったわけですが、それ以上に先生やお友だちと一緒に食べたことが本当にうれしかったようです。満足感だけでなく、充実感も味わった、ということでしょう。これからも、こうした実感を大切にしていきたいものです。
 G「カレーうどん、食べた!」
 私「エッ、カレーうどんがお弁当に入っていたの?」
 G「お家で食べたんだよ」
 一瞬、ビックリしましたが、どうやら、好きな食べ物を連想し、私に教えてくれたようです。こんな飛躍??も、3歳児らしいですよね。
 もちろん初めのお弁当に戸惑いを見せ、箸が進まないお子さんもいました。それも自然な姿のひとつです。あせらず、ゆっくりかかわっていきたいと思います。
 さぁ~て、明日以降はどんな姿を見せてくれるのか・・・楽しみですね。
2023年05月10日

「子どもの日」のお祝いをしました!

 ゴールデンウィーク前、園庭で「子どもの日」のお祝いをしました。年長5歳児が作った2匹のこいのぼりも元気に泳ぎ、お祝いに華を添えてくれました。
 全園児が木陰に集まったところで、まず「子どもの日とは・・・」という話をしました。
 「男の子のお祝いだよ」
 「端午の節句って言うんだよ」
 5歳児からは、そんな“耳より情報”も聞かれました。結構、知っているものなんですね~。立派!立派!(念のため、今は男女を問わず、子どもを祝う日ということも伝えておきました)
 その次は「こいのぼり」を歌いました。初めての子どももいたので、ホワイトボードに歌詞を書き、ワンフレーズずつ、伝えていきました。「真鯉とは・・・」「緋鯉とは・・・」そんな説明もしていきました。あ~そうそう!園庭でしたので、伴奏はギターで行いました。ただ、数十年ぶりに弾いたので、ギターコードをうまく押さえられませんでした。“井上陽水世代が泣くぞ~~”と自分に言ってやりたいところですが、そこは子どもたちが歌声でカバーしてくれました。ありがとう!助かりました。
 その後は、柏餅の準備ができるまで『こいのぼりの ぼうけん』という紙芝居を読んであげました。年長5歳児が作った手作りこいのぼりと重なるお話でとてもおもしろかったですよ。子どたちも本当によく聞いてくれました。ギターはイマイチでしたが、久しぶりの紙芝居は手応えあり!、と言ったところでしょうか。
 そして最後はいよいよ柏餅。
 「子どもの日になぜ柏餅を食べるのか・・・」
 そんな話をした後、クラス毎にブルーシートにお引っ越ししてもらいました。ベンチのままでは、落としたときにドロンコになって悲しいですからね・・・。
 「少しずつよくかんで、ゆっくり食べてね」
 そんなことも伝えながら、いよいよ「いただきます」をすると、戸惑う姿も多少は見られましたが、おおむね、よく食べていたようです。
 食べ終わったあとは、柏の葉を活用する方法も伝えてみました。例えば、柏の葉は大きいので、穴を開けるとお面になる、といった感じです。さっそく試してみる子どももいました。もしかすると、おみやげに持って帰ったお子さんもいるかもしれませね・・・。
 ちなみに、今年は柏餅(わが園は昔から「御菓子司 立川 伊勢屋」さんにお願いしています)の到着が遅れ、ちょっと心配していました。ようやく食べ始めたのは、3歳児の降園直前でした。そこで、急遽、お迎えの親御さんにお子さんと一緒に食べていただくことにしました。みなさん、とても喜んで下さいました。“不幸中の幸い”といったところかな・・・?年中組・年長組の親御さん、ごめんなさい。
 こんなふうに過ごした「子どもの日」のお祝いでしたが、3歳児もいる中で、結構、難しい話をしました。保育のプロなら発達を踏まえ、わかる言葉で伝えることが基本ですから、その意味では“失格”といったところでしょうか。でも、子どももわかるように・・・と意識しすぎると、時に「子ども扱い」しすぎて、退屈させてしまうような気がします。子どもだって、自分を「子ども扱い」せず、真剣に向かい合ってくれる大人の存在を求めているような気もするんですよね・・・。100%、話の内容はわからなくても、大人が真剣に語りかけることって、意外に子どもも受け入れてくれると思うんですよね~。みなさんは、どう思うでしょうか・・・??
 では、みなさん、良いゴールデンウィークを!
2023年05月02日

4月の想い出

 怒濤の4月が終わります。本当にいろいろなことがありました。初めての園長職のため、困ること、悩むことも多く、うまく乗り切れた自信はありません。ご不安、ご不満をお持ちの親御さんもたくさんいらっしゃることでしょう。本当に申し訳ありません。今後も精進し、園長職に邁進したいと思います。
 ただ、楽しいこと、うれしいこともたくさんありました。特に、子どもたちとのかかわりは、改めて、その魅力に気づかされることも多く、本当に楽しかったです。
 こうした中、特に印象に残っているのは始園日の5歳児Aちゃんの姿です。
 お母さんと手をつないで登園してきたAちゃんは、正門までは足取りが重い感じでした。
 ところが、正門を抜け、新しい年長組の部屋の前に○○先生が居ることを見つけると、「あっ!○○先生だ!うれしい!」とお母さんから手を離し、走り出していきました。年長組になると担任が交代することは知っていたAちゃんですが、誰かがわからず、不安だったのでしょう。でも、前年も年長組であった○○先生が、そのまま担任であることを知り、不安は解消されたようです。私もホッとしました。

 誰しも、環境の変化には不安を感じます。ただ、人は不安の中でも「こうなったら良いな・・・」と願いを持ちます。それが実現すると不安は期待に変わるわけです。Aちゃんも、きっとそうだったのだろうと思います。また、人は見通しが立つと前向きになります。Aちゃんの姿はそんなふうにも見えました。

 5月以降も願いや期待が実現する生活、また、見通しが持て、意欲的に行動できる姿がたくさん見られるよう、保育を充実させていきたいと思います。

2023年04月30日

生まれてきてくれて、ありがとう!

 誕生会では、誕生月の親御さんにもインタビューしています。時間の関係で、いつもお一人ピックアップさせていただきます。その場でお願いするので、いわゆる「無茶ぶり」ですね・・・。マイクを向けられた親御さん、本当にごめんなさい。
 でも、突然のお願いにもかかわらず、お話しくださる内容はいつも秀逸。
 今年初めての4月の誕生会もそうでした。プライバシーがありますから、具体的な紹介はできませんが、お子さんが生まれた日の思いや状況、景色などをていねいに語ってくださいました。さらに、ここまで成長してくれたことへの感謝と今後への期待などなど・・・。もう、感激!感激!
 私も二人の子どもを持つ親(もちろん成人して久しい年齢ですが)ですから、思わず、ウルッときてしまいました。(念のため言っておきますが、年を取ったから涙もろくなったのではありませんよ。たぶん・・・)
 そして、子どもたちも本当によく聞いていました。素敵な時間だったな~。
 あっ!5月以降の親御さんにプレッシャーをかけているわけではありませんよ。この点も、念のため、ことわっておかないといけませんね。どうぞ、マイクを向けられても嫌がりませんように・・・、よろしくお願いします。
2023年04月29日

年長さん、本当によく頑張りましたね!

 5歳児が谷保遠足に行ってきました。
 8時45分、幼稚園を徒歩で出発し、西国立駅からJR南武線に乗車し、谷保駅で下車。その後、徒歩で城山公園や谷保天満宮を散策しました。帰路は再びJR南武線に乗車。14時頃に無事、幼稚園に戻ってきてくれました。
 徒歩の行程はおおよそ5㎞。本当によく歩きましたね。たいしたものです!!
 手には「カラスノエンドウ」など、おみやげもいっぱい。でも、一番のおみやげは、子どもたち一人ひとりの胸の内にある楽しかった思い出でしょう。夕飯時、そんな、おみやげ話が盛り上がったご家庭もあったかもしれませんね。
 ただ、まだ5歳児ですから、体験のすべてを言語化してくれるわけではありません。だとすると、ゴールデンウィークになったら、お子さんと一緒に遠足のルートをたどり、その楽しさや頑張りを実感・共感していくのも一案かもしれません。お子さんも喜び、自信を深める機会になるかもしれません。お金をかけたレジャーも楽しいですが、こんな休日の過ごし方も悪くないかもしれませんね・・・。
2023年04月25日

一緒に遊んでいるように見えるけど・・・

 4歳児がデッキでオープンしていたアイスクリーム屋さんに出かけてみました
 A「ぶどうアイスです!」
 B「いちごアイスです!」
 売り子の子どもたちは、私に必死に売り込んできます。迷っていると、Cちゃんから「サーティーワンアイスもあります」と声がかかりました。見ると、確かにサーティーワンのカップにアイスが入っているではありませんか(別に宣伝をしているわけではありません。念のため・・・)。
 また、Dちゃんからは「これもあります」とアイスコーンに入ったソフトクリームをもらいました。
 私「エッ、くれるの?」
 D「うん、あげる、あげる!」
 どうやら、もうお金のやりとりはいらなくなったようです。
 こうして、両手に持ちきれないほどのアイスをいただき、お庭のテーブルでおいしく食べました。(もちろん、ウソッコ=エアで食べたわけですが・・・)。
 さて、このアイスクリーム屋さんごっこ、多いときは4~5人で遊んでいたようですが、みんなで協力し、役割分担しながら進めていたかというと、そうでもありません。このように、場所やテーマは共有しながらも、それぞれの思いで遊んでいる状態を並行(平行)遊びと呼びます。とかく大人は、同じ場所でほかの子どもたちと遊んでいると「一緒に遊んでいる」と捉え、「仲良く!」とか「力を合わせて!」などと声をかけがちです。
 でも、4歳児の前半くらいまでは、まだまだ、自分の思いやイメージで各自が遊んでいることも多いのです。いわゆる「協同的な遊び」に至るには、もう少し時間がかかります。楽しみに待ちたいものですね!
2023年04月23日

初めての「イヤ!」

 入園してから10日目、3歳児のAちゃんが大きな声で「イヤ!」というのを聞きました。どうやら、お部屋のぬいぐるみを庭に持ち出し、遊ぼうとしていたところ、先生から「汚れてもいけないから、お部屋で遊ぼうか・・・」と言われたことが嫌だったようです。
 「Aちゃんが初めて“イヤ”って言ったんじゃない?」
 担任に確かめると、確かにその通り、とのこと。
 思えば、Aちゃんは入園直後から、ほかの3歳児が泣いている姿をよそに、とてもスムーズに園生活を進めていました。それだけに「イヤ!」はビックリしました。でも、Aちゃんも同じ3歳児。まだまだ、自分の思いを通したいことも多いはずです。それが10日目で、ようやく表現できたと言えるでしょう。
 「もしかすると、これから、こんな姿が増えるかもね」
 そんなことを担任と確かめながら翌日を迎えると、今度は、初めて親御さんと別れることを嫌がる姿が見られました。
 「今まで我慢していた」というよりも、Aちゃんなりに「頑張っていた」のでしょう。3歳児としては、まわりがよく見えるお子さんですから、状況に応じたふるまいを心がけていた、と言えるかもしれません。こうした姿は、大いに認めてあげるべきだと思います。
 ただ、これからは「我を張る」、つまり「自我の芽生えに基づく自己主張」も大いにしてくれることでしょう。本当に楽しみです。
 ちなみに、入園時、落ち着いていたお子さんが、4月下旬頃から不安を見せる姿は意外に多いもの。アカデミックな概念ではありませんが、保育現場では「五月泣き」という言葉も使われてきました。要は、5月期になってから、急に不安定さを見せる姿を指すわけです。ゴールデンウィークや夏休み明けなど、長期の休みを終えた時期にもしばしば見られる姿です。
 「どうして今頃泣くの・・・」
 「なぜ、急にわがままになってるの・・・」
 戸惑われる親御さんも多いと思います。しかし、これも幼い子ども時代にしばしば見られる姿なのです。
 「子どもの成長は一本道ではなく、ジグザク、また、行ったり来たりなのだ!」
 そんなふうに、お子さんを見てあげると、焦る気持ちも少し緩和されるかもしれませんね。心がけてみてください。
2023年04月22日

子どもも「疲れる」そうです。

 園庭での力仕事が一息ついた時、思わず「あ~疲れた」とボヤいてしまいました。
 すると、私の様子をずっと見ていた5歳児のAちゃんが・・・、
 A「私だって、疲れるよ!」
 私「エッどうして疲れるの?」
 A「だって年長は動物当番もやるでしょう」
 私「なるほど~」
 A「朝の会もやるし」
 私「そうなんですか・・」
 A「お帰りの会もあるんだよ」
 私「ヘェ~でも遊ぶときもあるよね~?」
 A「遊びだって疲れるのよ、楽しいけど」
 どうやら「疲れる」とは、やることがたくさんある状態の事を指しているようです。
 子どもの言葉に「ハッ」とさせられることは多いですが、大人のような意味合いで使っているか・・・と言うと、そうでないことも多いようです。
 「疲れる=忙しい=やることがたくさんある=楽しい=充実している」
 もしかすると、こうした思いが交差しているのかもしれません。表に現れたものだけでなく、内面の思いにも目を向けたいですね。
 ちなみに、私なども忙しく動きまわっている方が充実しており、やることがないと、かえって落ち着かない・・・といったこともあります。あっ・・・でも、これは「昭和の男」の発想だね。気をつけないと・・・。
2023年04月17日

泣いて別れたその後は・・・

「幼稚園、いきたくない!」
「お母さんと帰る!」
 登園時、まだまだ新入園児の泣き声が響いています。親御さんも後ろ髪をひかれる思いで、わが子を先生に委ねていることでしょう。そして、お迎えの際も親を見つけて泣いている。
「あ~ずっと園で泣いていたのかな?なんて、かわいそう・・・。」
 そんな心配、不安を感じている親御さんも多いことでしょう。
 ただ、日がたつにつれ、親御さんと別れた後、泣く姿は短くなっています。理由は先生が寄り添う中、好きな遊びが見つかり始めているからです。
 例えば、Aくんはダイナミックにドロンコ遊び。Bちゃんは先生とサクランボあつめ。そうそう、Bちゃんは先生を仲立ちにし、Cちゃんともサクランボを見せ合っていました。友だちになれるといいね~。また、Dちゃんは入園前から顔見知りの4歳児のEちゃんが一緒に遊んでくれ、作ることが楽しくなっていました。
 もちろん、日によって波はありますが、確実に楽しそうな姿は増えています。楽しみにしていきましょう!!
2023年04月17日

保護者負担を減らしていきたい!

 「保護者負担が大きい」
 「園に行く回数が多い」
 ネットで時々見かける、本園に対するコメントです。
 こうした見方が一人歩きすると、入園をためらう親御さんも増えるでしょうね・・・。
 でも、本園も保護者負担を増やしたいわけではありません。大切にしたいのは、子どもを真ん中に置き、家庭と園が連携していくことです。
 そこで今年から、負担が大きいとみられていた「家庭訪問」と、年度末にお母さん方に全園児の昼食を作っていただいていた「ママクックパーティ」を取りやめることにしました。
 「楽しみにしてたのに~~ mmmm」
 ご批判もあるとは思いましたが、思い切って決断しました。
 ちなみに、「家庭訪問」は本来、家庭環境=養育環境の把握を目的とするものですが、今時、プライバシーの問題もあり、その把握は簡単ではありません。また、接待を求めているわけではないのに「お茶はどうする?」「お菓子は何出す?」と、やはり気になる親御さんもいらっしゃるようです。親御さんと担任がじっくり話す機会は園での「個人面談」で行えますから、ここで一度区切りをつけてもよい、と考えました。
 「ママクックパーティ」も数日前から仕込みを行うなど、係になったお母さんは確かに大変だったようです。ウィズ・コロナの時代であることを踏まえると、全園児で食事する機会もまだまだ慎重になる必要もあるでしょう。(まぁ「ママクック」というネーミング自体が時代錯誤でもありますよね~。今から37年前に導入した際、私が考えた名称だったのですが・・・反省々々)
 本園も「預かり保育」を初めて6年目を迎えています。共働き家庭の利用も少しずつ増えています。そうした方々にもお子さまを安心して委ねていただけるよう、従来のカタチに固執せず、今後も工夫していきたいと思います。
2023年04月15日

当たり前だけど5歳児と4歳児は違うよね・・・

 始園式の際、在園児の子どもたちと、新入園のお友だちをどのように迎えてあげようかと話し合いました。
 すると、年長5歳児から、こんな声があがりました。
  「困ってたら、教えてあげる!」
  「手をつないであげる」
 なるほど~! さすが年長さんですね。
 新入園児の姿を思い浮かべながら、できる限りことをやってあげたいと考えてくれています。本当に頼もしいですね。
 また、「先生に教えてあげる」といった声も聞かれました。
 お世話をしてあげたいけど、自分の力だけでは解決できないこともあるだろう。だから、困っていたら、先生に知らせてあげたいんだ・・・。きっと、そんな気持ちだったのでしょう。トイレのことも心配してくれていたようです。確かにそうした状況もありますよね。本当によく考えているな~と感心させられました。これから起こることを幅広く想定し、対応を考えていけることも、5歳児らしい姿として認めていかねば、と思いました。
 そんな時、年中4歳児の女の子から、こんな声があがりました。
 「トイレにオバケがいるけど、こわくなくて・・・
 エッ?ちょっと待って!いったいの何の話をしているの?
 一瞬、そう思いましたが、よく聞いてみると、トイレの話題や、困ることなど、私と5歳児のやりとりを聞く中で、連想したようです。ここに、4歳児と5歳児の違いがあると思うのですが、みなさんはいかがお感じでしょう?
 個人差はありますが、5歳児になると、話の文脈を理解した上で、自分の考えを発言できるようになります。だから、クラス全体で話し合っても、テーマを逸脱せず、合意形成できることも増えます。ところが、4歳児はまだまだそうはいきません。
 ただ、3歳児のように文脈に頓着せず、「ボクが~」「ワタシが~」と自己主張する姿とは異なります。話題となっているテーマや文脈に対する意識はあるのです。でも、発想や発言内容にはまだまだ自己中心性も残っているわけです・・・。この辺が4歳児の特徴を把握することの難しさ、そしてオモシロサなのかな・・・と思います。時折、黙って子ども同士のやりとりを見聞きしてみると、意外な発見があるかもしれませんよ
2023年04月12日

子どもからもらったプレゼントの意味

 新学期2日目の降園時、年中4歳児のSちゃんからプレゼントをもらいました。とても、うれしかったです。「何がそんなにうれしかったの?」って・・・。それは、Sちゃんが私を受け容れてくれたことが実感できたからです。
 お母さんによると、Sちゃんは新しい園長である私に不安を感じていたとのこと。私が男性ということもあり、「こわかったら・・・」という思いもあったようです。でも、初日のかかわりで不安は払拭され、親近感をもってくれたようです。そこで、お家で自分の名前を書き込んだ折り紙の作品を作り、プレゼントしてくれたわけです。(お名前は個人情報ですから、加工して消してありますが・・・)そうそう、プレゼントには、お母さんの直筆で「よろしくおねがいします」とも書いてありました。本当に感謝です。
 私たち保育者は、子どもとのかかわりにおいて「受容」を大切にしています。ただ、私たちが「受け容れたい」と願っても、肝心の子どもたちが心を開き、私たちを受け容れてくれないと教育活動は成り立ちません。
 ちなみに、近年、教育を「ケア」という視点から見直そうという動きがあります。そのポイントは、「ケアする人」は自分が関心をよせる「ケアされる人」に向け、その人のために何かをしてあげたいと思う。そして、「ケアされる人」は「ケアする人」の「ケア」に対し、何らかの反応を示し、受け容れる。この関係性こそが大切、ということです。逆に言えば、「ケアされる人」が「ケアする人」による「ケア」を理解・受容しない場合は、教育活動さえも成り立たない、ということです。保育の英訳は「Early Childhood Education and Care」であり、保育自体がすでに「ケア」の要素を内包しているわけですから、生かすべき視点と言えるでしょう。
 時に「保育者=ケアする人」⇒「子ども=ケアされる人」と、その関係が一方通行になることがあります。場合によっては「ケアしてあげているんだから、先生の言うことを聞きなさい!」と、いわゆる「上から目線」に陥ることさえ見られます。とても、残念なことですね。私たちも気をつけなければなりません。そのためにも、子どもとの関係は双方向、つまり「保育者⇔子ども」として捉えていくことが大切になります。子ども側の気持ちを考えていくこと、つまり、子どもたちに受け容れてもらえているのかを自問自答していきたいと思います。Sちゃんからもらったプレゼントは、そんなことを考えるきっかけになりました。Sちゃん、本当にありがとう!!!
 あっ、またまた長話になってしまいました。しかも、ちょっと理屈っぽい話にもなり、「読むの面倒!!」という声も聞かれそうです。ですから、この辺で止めておきます。なお、今回の話に興味を感じた方には、ネル・ノディングズ(立山善康ら訳)『ケアリング 倫理と道徳の教育-女性の観点から』(晃洋書房)をお勧めします。専門書のため、難解ではありますが、じっくり読むと「目からうろこ」間違いなしです。
2023年04月10日

動物ボランティア始動

 本年度、毎月第2日曜日、動物ボランティアとして大妻多摩高校3年生の遠藤さんが、ウサギやチャボのエサやりや、掃除を担当してくれます。初回となった本日(4/9)、愛情あふれる動物への接し方や、手際の良いお世話の仕方にびっくり!! 話を聞くと、小さい頃から動物が大好きで、将来、獣医さんを目指しているとのこと。年をとると「今の若者はなっとらん!」と揶揄しがちですが、将来を見すえ、今をしっかり生きている若者もいることに改めて気づかされました。とても誠実で、素敵なお嬢さんですから、見かけたら「ご苦労様」「ありがとう」と声をかけてあげてくださいね。よろしくお願いします。
2023年04月09日

年甲斐もなく、泣いた話

 入園式であいさつする際、不覚にも泣いてしまい、しどろもどろになってしまいました。保護者の皆様、本当に申し訳ありませんでした。では、なぜ年甲斐もなく、涙が出たのか・・・。

 新入園のお子さんの中には、部屋に入ることや、親御さんとは別のイスに座ることをためらい、泣く姿が見られました。もちろん、ほかのお子さんも涙は流さないものの、不安がいっぱいだったことでしょう。そんな姿を見て、「入園させるのが早すぎたかな・・・」「来週から無事登園してくれるのかしら・・・」など、不安・戸惑いを感じた親御さんもたくさんいらしたことでしょう。

 「入園」という巣立ちを応援したいと思いながらも、かわいいわが子、そして愛おしいからこそ、そんなにスッキリとは割り切れない。自分の子育てを振り返っても、親って、そんなふうに心が揺れるものではないか・・・と思うのです。それだけに、園が「大丈夫ですよ」「安心してお委ねください」と言ったところで、すぐには安心できないでしょう。でも、園として、立ち止まるわけにはいきません。一日も早く、親御さんが本当の意味で安心し、大切なわが子の教育を本園に委ねていただけるようにしていかねばなりません。でも、不安を見せるわが子を前にする親御さんに、どうしたら安心していただけるのか・・・。入園式の最中、そんなことをずっと考えていました。

 そんな時、在園の年長5歳児(みどり組・きいろ組)と年中4歳児(もも組)の子どもたちが「チューリップ」を歌い出しました。昨日の始園式で「新しいお友だちが知っていそうな歌をプレゼントしてあげよう」と決めたものでした。大合唱というよりも、“しとやかな音色”を奏でる子どもたち。その歌声に感激・感動し、思わず涙が出てしまったのです。

 「なんて素敵な歌声、そして頼もしい姿なのだろう。そうそう・・・、今日、わが子の入園を迎えたお母様、お父様。皆さんのお子さんもあと1年、2年したら、年下の友だちに、こんなふうに思いやりの心をもって、素敵な歌声を披露するはずです。だから、心配しないでください。期待してください。園も、ご期待に添えるよう、一生懸命頑張らせていただきます。」

 そんな思いを巡らせていたら、年甲斐もなく、涙が出てしまったというわけです。皆さんに、うまく伝わると良いのですが・・・。 

 ダラダラ書きですいません。ブログって、もう少し簡潔に書くものなのかな~~??

2023年04月08日

本当にしっかりしてきましたね。

進級を祝う始園式を終え、部屋に戻る際、自分のイスを運ぶ年長さん。持ち方、姿勢、前方との間隔、お友だちの後に続き、列を整えることなどなど・・・、先生が何も言わなくとも、自分で考え、上手に行っていました。こんな姿にも成長を感じるんですよね~~!!!
2023年04月07日

入園式が待ち遠しい!

4月8日(土)はいよいよ入園式です。庭のサクラも、新しいお友だちを待ちかねるかのように満開です。教職員一同、準備を整え、皆様をお待ちしております!!

2023年04月02日