地面もキャンバス

 よく晴れた日、3歳児が園庭にジョーロで水をまき始めました。砂場でのドロンコ遊びの延長戦、といったところでしょうか。砂より土の方がピチャピチャ、ネチャネチャがより楽しめますからね~。
 そんな中、Aちゃんがドロをたたき、水分が抜けた部分を集め始めました。時に両手、時に片手でさわるうち、ドロはこんもりし、形も丸くなりました。すると、Aちゃんは小枝を拾い集め、丸くなったドロに刺していきました。どうやら「ケーキ」をイメージしているようです。
 製作や絵画活動というと、室内でイスに座って取り組む、とイメージしがちですが、小さい子どもたちの表現活動はそんなに狭いものではありませんよね・・・。
 「地面だってキャンバスだ!」
 改めてそんなことに気づかされた姿でした。
 その後Bくんがやってきて、ドロに小枝を刺し始めました。AちゃんはBくんを拒絶せず、一緒に小枝刺しを楽しんでいきました。ケーキの飾り付けを共鳴しあっているのでしょう。
 小さい子どもたちを見ていると「入れて」と言わず、他者の遊びにかかわる姿に出会います。トラブルになるケースもありますが、波長が合うと一緒に遊び出します。3歳児はそんな体験を少しずつ積み重ねながら、遊びの幅を広げたり、気の合う友だちに出会っていくのでしょう。そんなことにも気づかされた遊びでした。
2024年07月09日