知ってるつもり?!

 野川公園遠足の帰り道、バスも園近くの緑川通りに無事到着し、あとは正門まで100mほど歩くだけ。
 (本園前の道路は道幅が狭く、大きなバスの駐停車はできまませんので・・・)
 大きなケガもなく、人数確認もバッチリ。あとは忘れ物を確認し、お母さんたちが待つ園庭に戻るだけ・・・と思っていたら、3歳児のAちゃんの帽子が見つからないとのこと。一大事です。
 Aちゃんによれば「オレンジのところにかけた・・・」とのこと。座席のヘッドレストにはオレンジ色のカバーがかかっており、そこにかけたということは、座席背後のフックか、ドリンクホルダーにかけたまま、ということでしょう。
 ただ、先生たちも探したものの見当たりません。私も運転手さんと一緒に座席下までくまなく探しましたが、まったく見つかりません。
 “もしや、公園に落としてきた?でも待てよ。公園内で身支度をし、バスが待つ駐車場に向かう時は帽子をかぶっていたぞ・・・。荷物を置いていた広場も忘れ物がないか、くまなく確認もした!だとすると、やっぱりバスの中?でも、見つからない・・・”いろいろ思いを巡らせましたが、無い物は無い。
 お母さんに状況説明、そしてお詫びをし、ご了解いただいたものの、片付けが一段落したら、やはり野川公園に探しに行こう、と考えていました。
 すると、Aちゃんのお母さんが帰り際、以前、座席カバーに帽子を入れ込んだことがあった、との情報をくださいました。さっそくバス会社に電話し、調べてもらうと、なんとオレンジ色のカバーの中に帽子があったとのこと。すぐにバス会社に取りに行き、ようやく一件落着。本当にホッとしました。
 エッ?いったい何の話をしているのかって・・・。それはですね・・・。いまだに、子どものことがわかっていない、ということです。
 「オレンジのところにかけた」との言葉をそのまま捉え、目に見える範囲しか探さなかった私たち、いや私!
 小さい子どもたちが大人とは異なる世界で生きている存在であることを忘れていました。子どもの発想や振る舞いは、大人の想像をはるかに超えるものなのに、それを実感していない。本当に反省です。頭と心を柔らかくしていかないと、子どもたちともズレるだけですね・・・。気をつけていきたいと思います。
2023年10月22日