「アニミズム」でしょうね

 5歳児のAちゃんが、大きな松ぼっくりを見せに来てくれました。家の近くで見つけた様子。
 ひとつだけかな?と思っていたら、プラパックにも松ぼっくりが3つ入っていました。見ると、色や大きさが違う松ぼっくりがキレイに並べてありました。かわいらしいドングリも、ひとつ添えられていました。
 A「これがデカボックリで、これがチュー
   ボック、これがチビボックリ。そして
   これがドングリボックリ!」
 確かに、松ぼっくりの大きさは見事に大・中・小となっています。「デカ」「チュー」「チビ」といったネーミングはピッタリですよね。
 ただ、Aちゃんはヒダが開いていない松ぼっくりも見つけていました。乾燥がうまくいかず、ヒダが開かず、種を飛ばす前に落ちてしまったのかもしれませんね・・・。
 でも、それが魅力的だったのでしょう。ヒダが開いている松ぼっくりは「デカ」「チュー」「チビ」とネーミングしたわけですが、形状が異なるこの松ぼっくりをAちゃんは「ドングリボックリ」と名付けたわけです。隣にドングリが添えられているのも、友だちだからのようです。なんて素晴らしいセンスでしょう。本当に感心しました。
 同時に、友だちとしてドングリを添えている感覚は「アニミズム」とも言えるだろうと感じました。
 「アニミズム」は有名な発達心理学者であるJ・ピアジェが、幼児期の発達特性として指摘したものです。生き物ではないものにも、人間のような思考や感情があると捉える姿を指します。幼児らしさのひとつですよね。こうした姿に共感してあげることも、大人の大切な役目かもしれませんね。
2024年02月09日