広がる「見立て」

 3歳児に人気のアイテムのひとつに真っ赤な一輪車があります。
 入園直後から園庭を走らせていましたが(5/18ブログ「お友だちができたかな・・・?!」参照)、2学期になっても人気は衰えません。男の子を中心に、乗り物好きな子どもたちがたくさんいるからかもしれませんね。
 “飽きないの・・・?”
 そんな声も聞こえてきそうですが、好きなことを繰り返し楽しむ姿は、大人だって珍しいことではありませんよね。こうした姿を心ある保育者は「遊び込み」と捉え、とても大切にしています。遊び込むからこそ、得られるものもたくさんあるわけですからね~!!
 そんな3歳児が「わんぱくまつり」で空き箱製作を楽しんだことをきっかけに、身近にある空き箱を使い「見立て」の世界を広げています。
 ティッシュペーパーを何個もつなげ、電車ごっこを楽しんでいるのもそのひとつです。
 大人から見れば、箱をただつなげただけ・・・ということになるでしょうが、作っている子どもたちにとっては、電車が走るシーンや電車同士の交差を思い浮かべているようです。運転手や乗客になっている自分もイメージしています。
 一輪車は既製品ですが、空き箱の電車は自分で作り上げたものです。想像力が豊かになっているからこそ、楽しめる遊び方と言えるでしょう。
 ただ、「本物らしく」作ることへの興味はあまり高くありません。「使って遊ぶ」ことを重視している、と言えそうです。
 「見立て」を広げ、製作を楽しんでいるからといって、関心を向けるポイントは一様ではありません。そんな一人一人の「こだわりの違い」も大切にしていきたいものですね。
2023年12月19日